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[観光客にとっては団長など知らないわけで…
ともかくこのまま、まず観光客は散るにまかせて]
[その間、村の者が忽然と消えた団長の存在に騒ぎださないよう、
呆然とする自警団の所に行き話しをする。]
[ついでに法被も1枚…源泉からでた後かぶせる者をと]
[ダーヴィッドににこっと頬笑むと、
子供はきょろきょろあたりを見回す。
そういえば、さっき、リディさんがいたなぁ。
そんな風に思っているようだ。]
あ。
助けてくれたお礼です。
[気にしなくて良いという騎士の人に、
子供は苺チョコを手渡した。]
………仕切らせるのは…無理そうだな
[法被を持ちつつ戻ってくれば、
ぼんやりとするエーリッヒの頭にそれを乗せ
イレーネの言葉に、己の認識の甘さを苦笑する]
[優しい騎士の言葉に、少し安心した表情で、少女は、改めて名を名乗る]
本当にありがとうございます。私ミリィ=カーティスと言います。お祭りの間、森番の祖父のところに遊びに来ているんです。
[…何かぼーっとしているエーリッヒにこめかみを掻き…]
エーリッヒー?
[ぺち、と頭を叩くユリアンの気持ちが良く分かる気がした]
[眉を寄せつつ、何処か腑に落ちない様な表情を浮かべ。
はたりと気付けば、ててっ、と最前列へと並ぶ3人の元へと駆け寄って]
……えーと。えーと。…お疲れ様?
ユリアンにぃも、エリにぃも、だいじょーぶ?
[どこかボンヤリした様子の金髪の青年を見遣れば
僅かに言い淀んだ後に、2人へと声を掛けてみる]
[イレーネとアーベル、双方の言葉に、はふ、と息を吐いて]
……ああ、どっか、とーいとこに行ってるっぽいわ。
[それから、声をかけてきたリディに]
ああ、俺はなんてことない。
こっちは、どーだかわかんねぇけど。
[ベアトリーチェが見回すのを不思議そうに見遣る。
少女が探しているのが先程流されて行った少女と気付かず]
え?
…ああ、ありがとう。
[手渡される苺チョコに嬉しそうに微笑んで]
[赤髪の少女の名を聞き、自分も名乗ろうと]
私はダーヴィッド=ブラウンフェルズ。
街の騎士団に所属している。
休暇が取れたので祭りの見学に来ているんだ、よろしく。
ユリアンにぃは大丈夫そーだねっ!
そして、ちょっと遅れたけどおめでとー?
[返事を返されれば、安心したように小さく息を吐いて。
そのままエーリッヒへと視線を向ければ]
……まぁ、このまま湯冷めしなければ
風邪がぶり返すことも無いだろうけど…
こんなにぼんやりしてるとか…頭打ったかな。
[ちょっと失礼]
……大暴れして、また風邪でもぶりかえしたのか…
[そうでなくても、源泉に使っている今はいいが、
そこからでたら風邪がぶり返すだろうな…と思いつつ…かと言って]
ここに、エーリッヒを座らせっぱなし…てわけにもいかないだろうな…
[外気で身体が冷えるのと、
水分を拭い去るのとどっちが早いだろうか?
……ぼんやりとした姿に前者の方が速そうで溜息1つ]
[苺チョコを受け取ってもらったから、
子供は嬉しそうな顔でわらった。]
おいしいです。
[それから、少し考えて、源泉の方に行こうかと。]
幻…聴……。
[主の言葉に、反射的に首を横に振りかけて、ふと聞きとがめたかのように、]
聞こえ…たんですか……?
[逆に問い返すような声は、消え入るようで。
ノーラの手を打つ音に掻き消されて、主の耳には届かなかったかもしれない。]
[おめでとう、と言われて一瞬きょとん、とし]
あー……。
今の妙な出来事で、一瞬忘れてた……。
[それってどうなんだ、という突っ込みは多分届かないだろうが。
ともあれ、立ち上がったエーリッヒの様子に、やれやれ、と息を吐いて]
……おま、ホントに大丈夫かあ?
[問いかける声は、一応心配そうではあった。
呆れた様子もあったが]
…寒くない?
[エーリッヒの様子には一つ瞬きし…もそもそ。
ふと、リディの言葉に、思い出したように]
おめでと、ユリアン…
んで…誰か、決まってるの?
[くす、と小さく笑い…]
[互いに首を傾げ。奇妙な光景かもしれない]
……いや。
何かを探しているのかと、思った。
[それで、何と無く気になったから、声をかけてみた、と。
ただ、それだけの理由だったのだが]
つーわけで、まー…
ユリアンは誰と幸せになるんだかわかんねぇけどお幸せに、っと。
[肩ぽむ]
去年はサニーがとって、その直後にノーラちゃんにプロポーズしたんだっけかなぁ?
…嗚呼。
いえ、誰かいない様な気がしたものだから…。
[ミハエルの言葉に、源泉の方を示して]
それにしても…団長さん、何処に行ったのかしら…
[後の言葉は独り言の様でもあった]
あははっ!まー忘れる気持ちはわかるけどね。
さって、相手は誰なの?
[イレーネの言葉に続くように、くすくすと笑いつつ
いつもいる筈の場所に、姿が無いことに気付き、小さく声を上げる]
……って、あれ? ユリアンにぃ…ヴィントは?
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