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[当のふわもこは、ユリアンの葛藤?何かは知ったこっちゃない、という様子。小首をかしげたまま、みゅうん? と可愛らしく鳴いている]
ああ、ここの蔵書の価値はこの近辺でも最高レベルだし。
オストワルトの御大のコレクションの中には、飾り細工としてかなりハイレベルな物が多いから、学べる事は多いんじゃないかな?
……まあ、当人同士がいいなら……ね。
[ぼやくユリアンの言葉には、苦笑めいた面持ちで返し。
それからふと、また新たな気配に気づいてん? と言いつつそちら──ブリジットの方を見やる]
やー。お嬢さんも、招待客かな?
…これは、自分から動けばいいって事だよね?
うん、反応しないって事は、こっちの様子を見てるんだよね?
…がんばる。
[つい、固まってしまった身体。
落ち着こうと、ゆっくりと深呼吸をする…
声をかけられると、また心臓が跳ね上がりそうになったが、相手の声色から何か訝しげに見られていたりする雰囲気はない、と判断したらしい。
にこり、と微笑んで]
は、はいっ…お婆さまの、代わりとして、このお屋敷に、きました…
ぁ、あたし、ブリジット、って言いますっ。
[心臓の音がやかましく感じる。
ところどころで言葉が詰まるも、なんとか言えたと胸をなでおろす。
…そこで、ようやく視界が開けたのか…]
ぁ。ユリアン。
[初めてこの屋敷で出会った青年を見つけ、小さく呟いた]
確かになんか色々もっているよなー。細工の品もなんか色々あったし。本も……
[物好きなぐらいに見せてくれるらしいし。と内心で思いつつ。エーリッヒの言葉。細工に関しては、ホールに飾ってあった装飾品を見て確かに良質だったなーと思ったため同意したが、蔵書に関しては…麺のうちかたとかを思い出して……]
……たくさんあった。珍しそうなのも
[と若干堅い口調で答える。でも珍しいは珍しい。
そしてちらちらとみていたもふもふが…みゅうん?と可愛らしく鳴くのを見て聞いて。もふもふに...の心はついに折れる。
父…俺はもう駄目だ。悪魔に魂を売るよ……なーんて大げさなことあるはずもないのだが、実際我慢はもう無理なよう、だれか来たとかいうエーリッヒの言葉とか気にもせず、もふもふに怖がらせないようにそーっと手を伸ばした]
ユリアン様の部屋ですか
それでしたら……
[そう言って、ユリアンに宛がわれている部屋の場所を丁寧に教える
そして、外回りで現れたブリジットに気づくと]
こんにちは、かわいいお嬢様
道に迷われましたのでしょうか
[にっこり笑って、尋ねかける。どう見ても小さい女の子への応対]
……んあ?
[思わず手を伸ばしてもふもふに触れそうになったぐらいか。
そこで聞き覚えのある声に名前を呼ばれて、現実に引き戻され、間抜けな声をあげて振り返ると、そこには屋敷ではじめにあった子が]
…………
[しばし黙ってブリジットを見つめた後]
やっぱり一晩じゃ無理か
[と、明らかに背のことだろう、一晩では無理に決まっているだろうという突っ込みが余裕で来そうであるが、...はいたって真面目そうに…頭に昨日のようにまた手をぽむぽむ。当人に悪気はないのだろうが……ブリジットがどう思うかは別の話]
[…何事も落ち着いてくると、見えてくる物がある。
そう。例えば、自分に対しての接し方とか]
…
[そういえば、お嬢さん、って言ったよね、この人。
…可愛いお嬢様、って、大人への反応なのかな。
ぐぅるぐるぐる。凄く悩んでいる。
可愛い、と言うのは凄く褒められていると思うのだが…
お嬢さん…は…子供扱い?それとも、大人にも言うのだろうか?]
ぇ、えっと…べ、別に、迷ってなんか、いません、よ?
ちょっと、お屋敷の中を、歩かせて、貰っただけです。
[しかし、ソレよりも急務がある。
ソレは、少女が迷っていたという事実を悟られてはいけないことである。
…すでに勘づかれているのだが]
ぁ、後…その。あたし、19、なのですが…
おや、今回は代理出席が多いんだね。
[ブリジットの言葉に僅かに首を傾げて]
俺はエーリッヒ=フォン=レーヴェ。
この白いのは、相棒のローゼ。
どうぞ、お見知りおきを。
[にこり、と微笑みながら一礼を。
傍目、優雅とも見える一礼は、形式的な挨拶に慣れているようにも見えるだろうか]
ま、本に関してはね。
どっからこんなもん持ってきたんだよ、って、突っ込みたくなるモノも結構在るから。
[ユリアンの様子に気づいているのかいないのか、返す声はいつも通り。
ついでにふわもこもいつも通りに呑気な様子]
[えへへ、と話を逸らすように自分の年齢をアピール。
…間違っても、自分で「こう見えても」とは言ってはいけない。
認めたら少女の負けなのだ…
しかし、ソレすらも負けそうな勢いで頭をぽむぽむされる]
!
[やっぱり一晩じゃ無理か。
ユリアンの言葉に、コレは身長のことだと直感的に気付いたらしく]
そ、そ、そそそそんなの、無理に決まってるじゃない!
で、でも、ちゃんと牛乳も飲んだし、今日は沢山寝たもんっ!
[…少女は違う所で墓穴を掘っていることに気付いていない]
ふむふむ
[部屋の位置について、ユーディットの説明を聞き、しっかりと脳の記録に残すと]
ありがと。助かった。
[と礼を言う…内心冷や汗をかきながら
なぜなら、あのもふもふに心を奪われたままだったらきっとまた聞き逃していただろうというのがわかったから。
現実に引き戻してくれたブリジットに内心ほんの少しだけ感謝した。が]
あー…それと……様付けはどうにかならんもんだろうか。
[どうにも具合が悪そうに言った。そんな呼ばれ方がなんとも自分には合わなかったから。召使なので無理な気もするけどそれでも言わずにはいれなかったようだ]
――二階・客室――
[いつものように早朝に目覚めると、日課であるかのように庭園を散策して。
それを終えれば軽く食事を貰い、その後で再び部屋へ]
やれやれ、まったくの。
折角ここに居ると言うのに仕事は待ってはくれぬか。
[大事な店の帳簿を人任せには出来ず、暫し仕入先と商品などの確認を。
ふと気付けば日は高く、仕事にひと区切り付いたと見てペンを置き肩を鳴らす]
やれ、我ながら仕事となると時間を忘れるの。
余り根を詰めるなとは言われておるが、こればかりは譲れぬて。
[そう呟きながら、ぱたりと帳簿を閉じ人目につかぬよう鞄へとしまって。
一息つく為に茶でも貰おうかと階下へと]
――客室→ホール――
[19歳。まあ、嘘だろうとなんとなく確信しつつもそれを表に出すことなく]
それは失礼いたしました、ブリジット様
屋敷内はとても広いですので、くれぐれも迷子になどなられませんように
目的地がわからない際は、気兼ねなくお声をかけていただければご案内いたしますので
[ユリアンの言葉に顔を赤くしていたが、エーリッヒの自己紹介を聞くと、は、と気付いたようにそちらの方を向き]
エーリッヒさん…と、ローゼ…?
こ、こちらこそ、よろしく、お願いします…
[どんどん声は小さくなっていき…白いふわもこに目が行く]
…か、可愛い…
[じーっと見つめていたが、目を輝かせてエーリッヒに尋ねた]
この子…鼬…?
えと、その…何の動物なんですか?
[飼いたい。そう思ったのだろうか]
……そんな変わった本もあるのか。ま、あんだけありゃーな。
[と自分より明らかに書庫について知っていそうなエーリッヒの言葉を聞いてから、複雑そうに言う。
多分自分はその突込みをいれたくなるようなものに一発で当たってしまったのだろう。
やっぱり複雑だ。
そして呑気にしているもふもふをまたちらりと見るが、結局なでるのは諦めることを決意し、慌てて喋るブリジットへと振り返ると]
んー…そっか。千里の道も一歩からっていうから変わるかなーと思ったんだがなー
[変わるといっても一日で激変したらそれはそれでおかしいのだけど、その辺りはあまり考えず、頭をぽむぽむとすると。]
もっと若かったら希望も多いのだが、ま、諦めず、これからもたくさん寝て、たくさん牛乳飲んで、好き嫌いもしないようにしてがんばれ
[と、...なりに励ました。やっぱり年齢詐称は気づいていない]
[陽も徐々に落ち始め、風の冷たく感じられるようになった頃。
さく、と土を踏んで庭園に集う人々の前に姿を現す黒い影]
フロイライン。
御髪が乱れていらっしゃいますよ。
[運動の汗か冷や汗か不明なものをかいている少女に、
何処からか取り出した真っ白なタオルを差し出す]
レーヴェ様、ハイゼル様、エイム様。
ご機嫌うるわしゅう。
[客人ひとりひとりの名を呼び、形式的な一礼]
こちらこそ。
[にこり、と微笑んだまま頷いて。
それから、投げられた問いに、悪戯っぽい笑みを浮べる]
さあて……ローゼは、一体なんでしょうね?
[『幸運の妖精』。
言ってしまえばそれで済むのだけれど。
それを周囲に知らせる事で発生する余計なトラブルには正直、うんざりとしていたから、大抵はこうやって誤魔化していた。
当のふわもこはみゅーんと鳴いて、*尻尾をゆらゆらさせている*]
[召使いの言葉に胸をなでおろす。
気付かれては居ないようだ、と感じたらしい。
…十二分に気付かれているのだが、少女は気付かない]
ぁ、あはは…
ま、迷子になんか、なりません、よ?
でも…万が一、迷った時は…お尋ね、しますね。
[迷子。
その単語に、ぐっさりと自尊心に棘が刺さるが、乾いた笑いでやり過ごす。
…やり過ごせていないのは見ての通りなのだが]
[ホールへと顔を出し、その場にいた召使いに茶を所望して]
ストレートで、な。
あぁ、種類など何でも構わんよ、サクヤさん。
[ここに来るたびに顔を合わせれば、多少の気兼ねなどすることもなく。数分の後に運ばれてきたそれを口に含み]
……ダージリンですな。今の時期には丁度良い。
[そう言って軽く笑顔を向けて]
そういえば、他のお客人達は如何されていますかな?
[と問いかける。
それに対し「中庭に居られるのでは?」との答を得れば頷いて]
この時期のあの庭は見事ですからな。
ワシも今朝拝見したが、手入れが行き届いて素晴らしかった。
[そう言うともう一口茶を啜って]
[千里の道も一歩から…
若かったら希望もあるのにな。
その言葉に、まだ若いもん!
と、言いそうになるが、口を噤む。
今、自分の本当の年齢を知られるわけにはいかない。
しかし、まだまだ若いんだから、背が伸びるに決まっている…ソレを言ってやりたくて…苦肉の策。]
ま、まだ伸びるもんっ!
…きっと。
[伸びてくれなきゃ困る。そう心の中で叫んで]
…でも、好き嫌いを無くすのは無理。
[きっぱりと言いのけるのだった]
ぇ?
[そんな中、目の前に居る三人…の声ではない、男性の声が聞こえると目を丸くし振り返った。
タオルを差し出され…フロイライン。コレが自分のことを言っているのだと気付くと、軽く頬を染め]
ぁ、ありがとう、ございます…
[タオルを受けとって口元を隠すと、軽く頭を下げた]
[いつの間に着たのか。驚きこそしなかったが内心首をかしげながら執事風の…というか執事だとやっぱり決め付け、形式的な一礼にぎこちない一礼を返す。
そしてまた様付けなのに内心ゲンナリとしつつ]
えっと…こちらこそよろしく。
ところで名前はなんていうのだろうか?
[と、しばらくの間一緒にいるのだろうからと、まず名前を聞くことにする]
…ぇー…?
[悪戯っぽい笑みに、尻尾をゆらゆらさせるふわもこ…]
…分からない、ですか…?
[じーっと、ふわもこを見るが、少女の知識の中にはこんな動物は入っていなくて…
うーん、と、小さく唸るも、考えるのを止めていた。
…帰ったらお婆ちゃんに聞こう。
自分で調べる気はないらしい]
[「ザムエル様も中庭に行かれては?」との召使いの言葉に苦笑して]
いや、ワシはもう拝見したしの。
余り年寄りの話など好まぬであろうし、な。
ここで暫くのんびりさせて貰うよ。
[そういいながら茶のおかわりを、と頼んで。
新しい茶と共に運ばれた菓子を摘みながら、召使いと*他愛のない話を*]
あ、オトフリートさん。こんにちは
申し訳ございません。お手を煩わせてしまって
[そう言って深々と頭を下げつつ、しかし相変わらずフェミニストだな、とか内心思ってたり]
[ブリジットの葛藤何て全く知らない...は]
ああ、その意気だ。
[ともう一度頭をぽむぽむ。どうやらこの感触が気に入ったらしい。そしてきっぱりと好き嫌いに対しては無理と言うのに対しては]
…まあ、バランスよく栄養をとれればなんとかなる気もするからがんばれ
[と、既に年齢(詐称しているほう)からは無理かもなーと思っている...は投げやりにいった]
御歓談の時をお邪魔してしまい、申し訳御座いません。
[感謝の言葉を述べる少女には、いいえ、と微笑を返して]
失礼しました、ハイゼル様。
私はオストワルト家の執事をさせて頂いております、
オトフリート=クリューガーと申します。
御用の際には、なんなりとお申しつけ下さい。
[名を問う声にそう答え、深々と頭を下げるのに合わせ、
夕焼けに赤を帯びた茶の髪が流れた]
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