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<ロビー→広間>
[笑いかけて、歩き出した少女の背中を追う。
自分よりはいくらか年上だろうか、青い髪の綺麗な少女だ。
着ているものは先ほどの少年と同じで、取り立てて高級には見えなかったが、館の使用人にしては、堂々としているように見える。]
あなたはここの人……?
私、アーヴァインさんに会いたいの。
[彼はどこにいるのだろう?
この館は、ヘンリエッタが想像していたものとはなんだか違っている。
妙に落ち着かない。]
[湯からあがると、ラフな部屋着に着替えた。
長い髪はすぐには乾かぬので、一本にまとめて結わえる。
血のついた服を冷たい水で一度濯いでから、洗濯場に置いておく。あとで使用人の手があいたときに、洗ってもらえるだろう。
湯浴みの前に包帯をはずした右手は、まだ瘡蓋が残っていた。]
[深い眠りに入ったのであろうか]
[呼吸は規則正しく安定している。]
[何かを耐え忍ぶように軽く眉根を寄せ]
[ほんのりと開いた唇には、酷く切れた痕]
[その唇が僅かに動く。]
/中/
人が揃ったところで、軽く設定でも書いてみようか。
守護(希望通り):人狼に潰された施設出身の戦うメイドさん
狼:施設潰した張本人、旦那様の友人がこんなんだったとは→殺害
C狂:旦那様が人狼、真の主人=人狼
…一部殺害動機になってるぽいけど気にしないー。
占霊の場合は守護をちと改変、村人だったらただの阿呆子で(ぁ
−厨房−
[急いで赴いたものの、厨房には誰もいなかった。
…そう言えば、一緒にタライに張った湯を運んだ後、ボロボロになった元衣服を持って何処かへ消えて行ったような気がする。]
…あ。着替えを取りに行ったのかなぁ?
[毛布に包まれていた怪我人を思い出し、なんとなく納得。
ならば、広間に行った少女にも直に気付くだろうと、やや落ち着いて湯の始末をした。]
ん? ボクはここの住人じゃないよ?
吊り橋の近くの一軒家に住んでて、お使いでここに来たってとこかな。
アーヴァインさんに用事かぁ……この頃、そういう人、多いね。
んー、どこにいるのか、案外わかんないんだよなあ、あの人。
広間に、わかる人がいればいいんだけど……。
[怪我人がいるという事は、もしかしたら使用人の誰かがいるかも知れない、と思いつつ。
そっと、広間の扉を開けて。
中の様子に、わずかに眉を寄せた]
[長い廊下をゆっくりと物思いに耽りつつ歩む。]
…おや?
[角の部屋のドアが、薄く開いている。
以前この館に住んでいた頃は、鍵がかけられ、閉ざされていた筈なのに。
この建物の中で唯一入ったことのない部屋。
好奇心に駆られて、ドアへと手を伸ばす。]
[じっと怪我人の前に佇んでいると、近づいてくる声があった。振り返ろうとした刹那、横たわる男性の唇が動くのが視界に入る]
…
[何か伝えようとしているのだろうか。
彼が眠りの中にいるのか、目が覚めているのかはわからなかったが、何とか聞き取ろうとその口に耳許を近づけた]
[ミルクパンにミルクを数人分いれ、ゆっくりと温める。砂糖を少しと、料理用のラム酒を垂らして、マグカップに注ぎ分けた。]
…よいしょっと。
[トレイに乗せて広間へと。]
[後ろから覗き込む少女に、静かに、というジェスチャーをしつつ、そっと広間の中に入り。
ネリーと、見知らぬ男性の様子をそっと見守るように。
手当てはされているようだが、男性が相当な傷を負っているのは見て取れた]
[ドアを開け放ち、灯りをつける。
灯りを乱反射させて煌く、様々な形のはがね。]
…悪趣味な。
[柳眉をやや吊り上げて、ポツリと呟く。
装飾的な剣やマスケット銃に始まって、斧、矛、拷問具のようなものに至るまで。
大小さまざまなそれは、少なくとも誰かを傷つける用途の物にしか見えず。
義兄は何のためにこんなものを収集しているのだろう。]
[飲み終わったスピリタスの瓶とホットミルクを入れていたマグカップを片付けて帰る途中、コーネリアスが角の部屋に入るのを見た。]
……ふむ。
[こっそり後をつけ、その後ろから声をかける。]
コーネリアスさん、そんな所で何をなさっているんです?
[いつもの、にこやかな笑顔で問いかけた。]
[メイの後に続いて、そっと広間に滑り込んだ。
ヘンリエッタが想像していた通りの、高価そうな調度の並んだ室内に人影が見えた。
一目で使用人と判る装束の少女と、そのおくに横たわる……男性だろうか?
男性の呼吸が聞こえるくらいに、広間は静かだった。]
誰……?
[そういえば、先ほどの少年が、けが人がとか何か言っていたような気がする。
呼吸を聞く限り、今すぐ命に関わるようなものでは無さそうだが、けが人が出るような何があったのだろうか]
[途中、廊下の先を見やると、ふぃに何処かへと消える人影があった。
一瞬、幽霊かと身構えるも、その後ろに次いで消えていった牧師の姿に、幽霊ではなくコーネリアスさんだろうと気付いて安堵の息を吐く。]
…びっくりした。
あ、いけない、忘れてた。ちゃんと謝らないとなぁ…。
[でも今は、せっかくの温もりが冷めぬ内にと足を急がせて。]
[暫く耳をそばだてていたが、その後の彼に動きは見られない。小さく息をついて、少し離れる。
振り返ると、明るい蒼の髪の少年?と、少女が何時の間にかそこにいた。少女は昨日擦れ違った子とはまた違う。新たな来客だろうか]
…失礼。
気付きませんで。
[居住まいを正し。男性を起こさぬよう、小声で2人に詫びる]
誰……だろうね。
多分、知らない人だけど……。
[ヘンリエッタの呟きに、自分もぽつり、と呟くように]
旅人とか、そういう人が泊まる場所探して訪ねてくるのは珍しい事じゃないけど。
あんなに怪我してるって……。
[ふと過ぎる、不安。
祖母は無事だろうか、と。
元々他者と余り関わらない上に、足を痛めているのだから、何かあったら……と考えてしまい、ふと、表情が陰った]
[ネリーの声に我に返り、浮かんだ陰りはすぐに打ち消して]
ああ。
気にしないで、怪我人さんの方が大事だから。
……一体、何があったの?
[それから、男性の方をちらりと見やって、小声で問いかける]
[背後から声をかけられて、びくりと身を竦ませる。
ただその先を見てしまっただけなのに、なんだかとてもよくないことをしているような気がして。
強張った表情のまま、ゆっくりと振り向く。]
…牧師様、でしたか。
[笑おうとするも、表情はぎこちなく引きつっていたかもしれない。]
−廊下→広間−
[広間では、先程の少女とメイ、そしてネリーが小声でなにやら話している最中だった。
そう言えば、ネリーに聞けばよかったのだと今更ながらに気付く。]
……あの、よかったらどうぞ。
[出来るだけ静かにトレイをテーブルに置き、皆に勧める。
自分もその一つを取って椅子にちょこんと腰掛け、ゆっくりとその甘さを味わった。]
……ああ、それですか。
[部屋の中を一瞥もせずに一言。
『それ』がここにあるのはさも当然、という顔。]
すみませんね、脅かしてしまって。
びっくりしたでしょう?
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