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[簡単に身支度を整えて階下へ。
店内の掃除をしていたマスターに声をかけて、軽めの朝食を用意してもらう。
…彼基準の軽めなので、一般人からすればえらい量だというのは想像に難くない。]
―Kirshburm2F・西の部屋―
[カーテンを開けて外を見る]
うーん、そろそろ動いても大丈夫かな?
[小さく手を伸ばしたり引っ込めたり。
どうにか自分でもバランスを取り戻すことができたらしい]
よし、今日は色々見てこよう。
−北通りの端・工房−
[焔が踊る。銀色の指揮棒が回る。
一番下は濃い緑。
二番目は透明な黄色。
三番目には雪のような白。
絶え間なく棒が回され、硝子は丸く整えられた]
[白い指は震えを知らず、茶色の瞳が焔を映す。
その頭上では、千花が作業を見守っていた]
[水晶の欠片が、静かに雪白に埋められていく。
鉱物の精霊の力が、材質の違うそれを割ることなく一つにする。
結晶の花を覆うベールは、氷の透明。
絶え間なく棒が回され、硝子は丸く整えられた]
[新たに生まれた玉は、細かな石の粉の中に沈められた。
大地の力に抱かれ、玉は眠る。
夢の中。雪白に散る結晶は、針葉の緑を日光の黄に透し輝いた]
―Kirshburm1F―
[階下へ降りればダーヴィッドが朝食を食べていた。
朝食というには量が半端ではなかったが]
おはようございます。
えーっと、ダーヴィッドさん。
[ようやく他の客人たちの顔と名前も一致してきたらしい]
[5つめの卵サンドを、カフェオレで流し込む。
一番酷かった脇腹は、まだ多少痛みが残ってはいたが、
それでも動くのにほとんど支障は無い。
身体も鈍っていることだし、食べ終わったら多少動いてこようかとも思っている。]
私はご飯どうしようかな?
[彼の前に並べられた品々をじっと見ていると。
店主が飲み物だけを運んできた]
「まだ無理はしない方がいい」
無理。
そうですね、今はやめておきます。
[朝起きた時に身体の調子がまだ良くないことに気が付いて。
ようやく自分が昨日大量の食事を一気に取ったことでバランスを崩しかけたことに気が付いたのだった。
礼を言ってジュースを口に運ぶ]
ん…おはよう、ブリス。
[7つめのツナサンドをちょうど食べ終えて、カフェオレを飲み干した。]
君も泊ってるんだっけか。
[苺ジャムとクリームを乗せたホットケーキにフォークを。
あくまでもこっちはデザートだ。]
[焔を消して、頭上で身じろぐ千花に微苦笑する]
はい、完成。おつかれさま、千花。
心配なの? 大丈夫だよ。
「チッ」
[白い指先を振って冷ましてから、千花を撫でる。
千花は同意か反論かわからない小さな声で、鳴いた。]
はい、2階の一番西のお部屋です。
ダーヴィッドさんはどこのお部屋ですか?
[ブルーベリージュースを飲みながら。
ホットケーキには少しだけ羨ましそうな表情になった]
ふーん、やっぱ客か。
ここんちの子かと思ったが。
[どことなく、店主に似てると思ってぽつり。
何が似てると、うまく言い表せないが、なんとなく。
カウンターの奥で店主の表情がほんのわずかひきつったのなんてしらないしらない。]
あぁ、俺の部屋は三階のはしっこ。
―Kirschbaum2F東部屋―
[左の指がネックレスをいじる。青の瞳は天井を見つめる。
ちいさく呟くは誰の名か。
小瓶の中で、何かが揺れた。
それは光であり炎であり闇であり……複雑ななにか]
[食事代を支払って、ついでに相方への言付けを店主に頼む。
早めに戻ったら、この店で待つようにと。]
じゃ、ちょいと散歩と買い物に。
[またな、と少女に手を振って、街へ。]
―南通り―
[通りに人の声が流れ始めてから暫くが過ぎた。
寝台から身を起こし、シャツに袖を通す。外套を羽織ってカーテンを開く。窓から差す陽が室内を暖め始め、ミハエルは部屋を出た。
宿屋の主人の挨拶(ここ一週間は全く同じ文句だ)をはね除け、通りへ出た。陽気は暖かく、外套は不要だったかと少し後悔した。]
ここんちの子だったら、マスターのこと別の呼びかたしてますよ?
[きょとんとしてからクスクスと笑い。
彼女も気の毒なマスターの表情なんか見ちゃいない]
3階の端っこ。じゃあ私のお部屋の真上ですね。
あ、いってらっしゃい。
[自分も早く出かけようと、グラスの中のジュースを飲み干して]
私も出かけてきます。ごちそうさまでした!
[彼に遅れること少し、彼女も街へと歩き出した]
[しかしそれはすぐに消える]
まだ
[困ったような。
子どもとは思えないような顔をして、左の手を使って立ち上がる。
外へ行こうと思った]
―→1F―
[商店街を歩いて、硝子玉の工房を探す気で居るが、そもそも名前すら知らないので*見つけるにはかなりの時間を要するだろう。*]
[イレーネが配達してくれた油をランプに注ぎ足し、溜息]
…千花、はしゃぎすぎてる。
賑やかで、落ち着かないのは、わかるけど。
[アマンダは、全ての精霊力が揃ったかのような錯覚に困り顔。
本当は錯覚ではなく、揃っているのだけれど。
思案気に首飾りに指先を這わせ、今までの作業中ずっと頭に乗ったままの千花に話しかける]
休憩、してこようか。
Kirschbaumは落ち着くけど、後で。
森も、今はダメ。
遺跡に行こう。岩の上で、お昼寝。
おはよう、影の王。
[声をかけて水を貰う]
影の精、まだ気付かないの?
すごいなぁ…
あ、食べ物は今はいいや。
あんまり食べすぎると、太るって言われちゃうし
[ダーヴィッドのたべた量なんてしらない]
ごちそうさま。
…大変だね、影の王。
力はなるべく抑えてるみたいだけど。
[一転、子どもらしい顔になって]
少し、町をみてくるよ。
ごちそうさま
[*鈴の鳴る音 足音*]
えーと、昨日ベアトリーチェが言ってたのは。
広場の時計に、森に、北の遺跡。
ここまで乗せてきてくれたおじさんのお店にも行ってみたいし。
まずは、広場まで出ればいいかな。
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