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−庭園−
[――パチン。茂る緑に鋏が走り、余分な枝を落とされた。
全体のバランスを見て、伐り過ぎないように、形を整えていく。
どうやら執事は、庭の手入れをしているらしかった……が、
その間も黒の燕尾服を纏っているのは、利便性としてどうなのか。
傍から見れば、不似合いとも似合いとも言えない、奇妙な光景か。
朝から行っていた作業を一通り終えると、鋏を置いて顔を上げ、
庭の片隅、蕾を開かせて間もない、薔薇の花々に視線を移した。
周囲には取り取りの色が広がっているにも関わらず、
其処だけは雪の様な白と、闇の如き黒で埋め尽くされて。
白い手袋を嵌めた指で黒の花弁に触れ、薄く笑みを浮かべた]
――客室――
[珍しく遅くまで話し込んだせいか目覚めは遅く。
ホールに向かい、目覚まし代わりにとお茶と軽い食事を摂り、その後で日課の散歩代わりに中庭の散策を]
…まぁ、たまにはのんびり過ごすのも悪くはなかろう。
[このような場にまで仕事を持ち込む自分の習慣に少しばかり苦笑を漏らし。
かと言って、このような場では他にすることもなく]
そうさの、以前ギュンターが言っていた本でも読んでみるかの。
あれが勧めるのならば暇つぶしにはなるだろうて。
[そう呟き書庫へと足を運ぶ]
―2F:客室―
[眠るときも外していなかった首飾りが、起き上がるとちゃらりと鳴った]
ん。朝?
…ああ、寝すぎちゃったかなぁ。
やっぱり、綺麗だわ、ここ。
素敵な庭園、素敵な風景。
[窓の外の光を浴びて、彼女は目を細める。
窓に触れる指。白く細い腕。
指輪の転がる胸元を隠すのは、フリルのレェス。
薄地の白のシルクは、柔らかな膨らみにぴたりと吸い付いて。
絨毯の上には、柔らかな部屋履き。
細い足にも薄い白をまとい、シミーズの裾に隠れるように、レェスが見えた。]
あら。
執事さん?
[薄い薔薇色の口唇は、尋ねるように言葉を作る。
庭の手入れをしているのだろう、彼を見た彼女は、カァテンに触れる。]
テイルコォトでなんて、汚れてしまわないかしら。
…ん、庭にいってみようかしら。
[身を翻し、寝台へ。
残った裾のレエスがゆれた。]
――→書庫――
[書庫に赴き目的の本を探すうちに金色の髪が目に入り、見ればエーリッヒと名乗った青年がなにやら真剣に調べ物をしているようで]
ほぅ…研究熱心とは聞いていたが、それは誠のようだの。
[と聞こえぬ程度の声で呟いて。
その彼の肩に相変わらず居座る小動物が此方を見るように感じれば小さく笑い]
……お前さんの友の邪魔はせぬよ。
[とこれもまた小声で囁く。
通じたのか通じてないのか、小動物は軽く首を傾げるような仕草で此方から目を逸らし]
やれ、賢いの。善き友を持っておるようで何よりだの。
[そう頷きながら、目的の本を見つければホールに戻り、その場に居たものに茶を頼んで。
そうして椅子に腰かけ本に目を落とす。
暫くすれば周りも忘れて本へと*没頭しているだろうか*]
―1F―
[ふらりと何かを探す様に、何気なく開けた扉の奥に
現れた黒塗りのそれに、蒼の瞳を数回瞬いた。]
……へぇ。こんなところに、
[思わず感嘆の声を上げながら、足を踏み入れる。
彼是数年間はこの邸に通ったが、まだ知らない部屋があったらしい。
尤も、あの老人が楽器を奏でる趣味を持ち合わせている、とは
終ぞ聞いた事が無いから、こんな部屋が有った事すら
知る由も無かったわけだが。]
[カタ、と小さな音を立て。蓋を開ければ、
現れる鍵盤に規則正しく黒と白の鍵盤に、小さく笑みを浮かべ。
中音を、軽く人差し指で叩く。それから上へ辿るように、一つずつ。
誰かが定期的に弾いているのか、手入れだけで済まされているのか。
それですら定かでは無いが、音の狂いは見当たらなかった。
柔い笑みを口許に浮かべれば、再び、その指を鍵盤へと滑らせる]
─書庫─
[くるりくるりと、ノートの上のペンの動きはさながら踊るようにも見えるか。
いつもはどこかのほほん、とした翠の瞳は、いつになく真摯で。
目の前に広げた数冊の本の間を視線が行き来し、小さな呟きと共にそれらから得た言葉が踊るペンによって綴られる。
完全な、集中状態。
先ほど、書庫を訪れた者がいた事にも、恐らく気づいてはいないだろう。
無防備といえば無防備なその状態に陥っていられるのも、肩の上のカーバンクルのお陰と言えるのだが]
[ややして、すい、と黒から手を離すと、土埃を払った。
とは言っても、不思議と、殆ど汚れは見られなかったが。
衣服は変わらぬ黒を保っている]
新しい庭師を雇って頂かないと、仕事が増えるばかりですね。
[以前に働いていた庭師は、暫く前に辞めてしまったのだった。
それをすんなりと受け継いで、こなしている執事も執事だが]
よっし……。
この間の、『呪いの宝珠』に関する追加資料は、大体そろったな。
後は、家にある資料との誤差を確認して、研究室に送ればよし、と。
[軽い口調で言いつつノートを閉じ、それから、周囲に引っ張り出した本を丁寧に片付けていく。
広い書庫だが、どこに何があるのかは、ここに来るようになっての三年間でほぼ把握していた]
さぁて、と……。
一休み、一休み。行くぞ、ローゼ。
[声をかければ、カーバンクルはみゅう、と鳴いて尻尾をゆらり]
―→1F―
[階段を下りる、その足は軽く。
覗いた足元は涼やか。
少しヒールのある靴は、危なげなく床を、絨毯を踏む。]
…あら、音が。
[微かに聞こえたそれに、彼女は首を傾げた。]
/中/
執事の薔薇講座。
薔薇の花言葉は多彩で、一般には「愛」や「美」を意味しますが、
色、部位、種類、咲き方毎に、細かく分類されています。
白ならば「純潔」、赤ならば「情熱」、黄ならば「嫉妬」、
葉は「希望」、蕾は「告白」、棘は「不幸中の幸い」などなど、
蕾の数、色の組み合わせ等によっても更に分かれるので、
表記し切れないほどですね。
幻と言われていた青薔薇は「不可能」の象徴でしたが、
現在では開発も行われ、「神の祝福」と言われているようです。
尚、レインボーローズという薔薇も作成されました……が、
私にはあの魅力は些か理解し難く思います。
花言葉は「奇跡」「無限の可能性」だそうですが。
邪魔、しちゃわるいかしら…?
[首を傾げたまま、裾を揺らす。]
庭も、邪魔になるかしらね。
おわったところを見せてもらえばいいかしら。
たまには、骨董品ではないものを見るのも良いものね。
[縺れる事無く、慣れた旋律を指が走る。
…僅か短い旋律を奏で終えれば、苦笑気味にくつりと零して。
つ、と。軽く黒のキーを撫ぜる]
随分、触れてなかったが。
……しっかし、相変わらず柄じゃねーな。
[大分鈍ってる。と独り呟きながら笑みを崩す事無く。
再び、左手だけで弾く簡素な旋律。]
[暫し本へと向けられていた意識がふと途切れ
耳に届いてきた微かな旋律に顔を上げる]
…珍しいの。
誰か客人でも弾いておるのかの?
[この邸でこの音を聞くのは、はて、何年振りであったか、と首を傾げ]
……楽器……ピアノの音だな。
「うん。おと、きれいー。どこかなー、どこかなー」
[呟きに、カーバンクルが妙に嬉しげに鳴いて尻尾を振る]
……探しに行くか?
[妙にはしゃぐ相方の様子に苦笑しつつ問えば、カーバンクルは元気良くみゃう! と鳴いた]
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