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ぁぁ、もうっ。お食事会とか、オルゴールのお披露目とかっ…
始まっちゃってるかなぁ…
[最初は乱暴に髪を梳いていたが…次第にやるせなくなってきたのか、その力は弱々しくなっていき。
髪の毛を整える頃には、すっかり落ち着いていた。
カバンの中から黒と白を基調とした膝丈までのドレスを取りだし、腕を通せば、部屋の外に出る]
…えっと…
[…記憶を辿る。
ホールは一度どころか、二度行ったのだ。
…今度は迷うわけにはいかない。
記憶を頼りに廊下を歩き出した]
……Gerade sollte ein wenig Mut heraus gesetzt worden sein.
Du teilst dich durch dein anderst nicht und informierst vermutlich Fliege weg.
Die unbegrenzte Zukunft der Sachefurcht, die verletztes Zielen ist, die Flugelerweiterung.
[一しきり、歌を紡ぎ終えて。
ふう、と一つ息を吐く]
……夜風が気持ちいいな……。
[小さく呟いて、目を閉じる。肩のカーバンクルもみゅん、と鳴いて小さく頷いて]
−客室−
[午後は室内でゆったりと過ごし、日の暮れ始める時刻に装いを整えて部屋を出る。
火の付いていない煙管を手に向かうは庭園]
ァゥン…初夏は薔薇ですわネェ…
[白と黒に囲まれた一角で、月が昇るのを眺めつつ煙管をふかす]
それなら是非、見にいらしてくださいな。
アンティークの類が多いですけれど。
[照れた様子にも、小さく笑みを誘われて。]
細工。
どういうのを作っているのかしら?
今度、私も、見に行ってもいい?
─庭園─
[中庭に来てみると、まだエーリッヒは歌い続けていた
ユーディットは歌の邪魔をしないように少し離れた場所で静かに耳を傾けている
そして、エーリッヒが歌い終わると、パチパチと手を叩く]
いい歌声ですね、エーリッヒさん
――→廊下――
[ホールへと向かう途中、昨夜顔をあわせた少女と行き会い、どこか不安げな様子に声を掛ける]
こんばんは。
あなたもホールに向かうところですかな?
[一人の女性と言う扱いからか、子ども扱いするような口調はなく]
[唐突に聞こえた拍手に一つ、瞬いて]
あれ……いつの間に。
[振り返り、そこに立つユーディットの姿に、思わず惚けた声を上げる]
あー……いや、耳汚し失礼。誰もいないと思ってたから。
[それから、いい歌声、という言葉に苦笑しながらこう返して]
[しばし立ち止まること数分…]
…確か、一階だったよーな…
[ようやく思い出せたのは、コッソリ部屋に戻ってくる時に階段を昇ったこと、である]
…ま、まぁ、一階に下りれば、きっと思い出すわよね…
[半ば不安になりながらも、階段を一段ずつゆっくりと降りていく。
…全段降りきると、その場で辺りを見回した]
…
[使用人は居ない。
つまり…考える時間が出来る、と言うことである]
ええ、機会があれば。
[と、小さく笑みを浮かべるシスターへの返答は簡潔なものの、アンティークというのに興味を抱いたようではある。そして自分の仕事内容について聞かれて、しばし閉口。
というのも。別に作れないわけではないのだが、好きなとき好きなように作っている。
一言で言えば気分屋
そのためにいつまでも見習いといわれているのだが――そして道楽でやっている父もじゃあ見習いだろといったら、店持っているから違うとか滅茶苦茶言われていたりしたのだが、それはともかくとして答える]
人…主に女性を飾り付けるためのものも作れば、武具につける装飾。食器、花瓶、時計等。色々…ですね。
興味があれば来て下さい。気に入るものがあるかどうかはわかりませんけども。
…えっと。えーっと…確か、あっちは外に出たような…
[視線の向こうは、昨日外に出た…使用人の出入り口の方向である。
その廊下を背にすると…
声が聞こえ思わず、びく、と身体を震わせた]
っ…
…ぁ、ザムエルさん…は、はい。
あたしも、その。ホールに…
[ゆっくりとそちらの方を向くと、あはは、と照れ笑いを浮かべる]
…ザムエルさんも、ホールに?
[やった。ついていけばホールだよね。
そう、心の中で歓喜の声を上げた]
そうですね。ここに来たのはちょっと前でしょうか
部屋からエーリッヒさんの歌声が聞こえたものですから
[苦笑いするエーリッヒにくすりと微笑むと]
謙遜なさらずとも、本当に美しい声でしたよ。それに歌も
何ていう歌なんですか?
[驚いたように此方を見るのに苦笑しつつ]
や、これは驚かせたようですな。
[と軽く頭を下げて、その後の問いに頷く]
ワシもこれからホールに向かうところですが、よろしければ一緒に行きますか?
[少女が迷っているとは気付かずそう提案して]
女性のというと、ブロォチとか、髪留めかしら?
ブレスレットとかもあるかしらね。
[少し考えるようにして、やがて彼女は笑う。]
本当にいろいろなものね。
とても興味が沸いたわ。
ぜひうかがわせてもらいます。
きっと、大切に作られた素敵なものなのでしょうね。
[風に乗って届く歌声は、聴いているのかいないのか。
ただ静かに夜気に紫煙をたなびかせ、月の光を浴びる]
『…ゥフフ。
気紛れで来てみたけれどォ、退屈せずに済みそうですわァ』
[さわさわと新緑の葉が風に擦れ、女の影が一瞬、揺らめく。
けれど、白と黒に囲まれたその場では、誰も気付けないまま]
聴こえたからって……。
[何となく決まり悪くなって、頭を掻く。
夕方のアーベルの気持ちが、少しだけわかったような気がしたかも知れない]
いや、俺より上手い歌い手は幾らでもいるから。
ん……特にタイトルとか、ないんだ、コレ。
俺が……えっと、そう。暇つぶしに作った歌だから。
[投げられた問いに対する答えは、どことなく取ってつけたように聞こえたかもしれない]
ええ。ペンダントやイヤリングなどもありますが、だいたいそんな感じですね。
[聞かれた言葉に対して頷いて答え、今度伺うというシスターに]
ええ、まあ一つ一つ大切ですよ。ふざけた気持ちで作ったものなど売れませんからね。
[と、答えつつ、ついでに作りたくもない。と心のうちで付け加え。最後だけは]
来店を。お待ちしております
[営業用に言った。が、惜しいかな。ここで営業スマイルの一つもできればいいのかもしれないが、...は仏頂面。
でも内心では。先程答えたことに嘘こそついていないけど、実際のところ、高価なものを作っても需要と供給のバランスが悪いためそんな作るわけもなくどちらかというと、雑貨なというか。普段使う食器とか窓ガラスが主だったとかいえないなと思ったが、どうにかなるだろうとは思う。
ようは作ればいいだけの話なのだから。気分が最大の敵ではあるけど。]
[問いかけに頷いたザムエルは、事もあろうに少女の望んだとおりの言葉を言ってくれていた。
感情が溢れそうになるが、ぐ、っと出来るだけ抑え]
うん、折角だから…ご一緒しましょっ。
[そう微笑んで回答する。
…もちろん心の中では大喝采である]
えっと…所で…
お食事会、とか、オルゴールのお披露目、って…
まだ、始まってない、よね…?
[一番気になることを聞きながら、ザムエルの行く方向でホールの方向を見定めようと]
シャイト様、ブリジット様。
どうかなさいましたか?
[死角から近寄る――というのは、中々心臓に宜しくないか。
二人からして見れば、普段通りの笑みを湛えた執事が、
いつの間にか其処に佇んでいたように見えたかもしれない]
御心配なく、フロイライン。
食事会は明日の開催で御座います故に。
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