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−客室−
[白い肢体をベットに横たえたまま、女の意識は空を彷徨う]
『…いよいよ今夜ネェ。
こんなにももったいぶっておいて、つまらない物でしたらァ…
酷い目に、あわせてさしあげてよォ?』
[執事の答えは女に届かない。
ただただ、誰も聴いたことの無い音への興味は募りゆくばかり]
[素足を絨毯へ下ろせば、はらりと黒の花弁が舞い落ちる。
気だるげにガウンを引き寄せ、袖を通してからカーテンを開く]
…ァァン、眩しいわァ…。
日が落ちるまではァ、中で過ごした方が良さそうネェ。
[目を細めて呟き、窓を開いて空気を入れ替える。
女は床の花弁が風に揺れるのも見ず、*身支度を整え始めた*]
[ベルを鳴らして召使いを呼び、軽食を取った後。
女は邸内を散策するべく部屋を出た。
退屈な時間を潰す為だけに、当ても無く邸内をそぞろ歩く]
…ァラァ、こんな所で何をなさってるのォ?
[晩餐会の準備に活気付いた屋敷内の中。
静かな方へゆらゆら進み、その一角に立つ執事に甘く声を投げる]
フゥン…そうなのォ。
それでは御楽しみは後に取っておくとするわァ。
[執事から返ったのは、差し支えない程度の説明。
けぶる睫毛の下で深紅の瞳を揺らめかせ、淡く色付けただけの唇に指先を添えて微笑む。まるで内緒話でもしたかのような仕草]
―客室―
[寝台から身を起こす。幾度か瞬くうちに、蒼い眸は焦点を結んだ。]
[其処から降りはせずに縁に腰掛けたまま、窓の外を眺める。]
今日、だっけ・・・
[乏しい表情の代わりに声は楽しそうな響きを帯びた。]
[瞬間、隠れがちの二つの蒼が薄く紅く染まったことに、自身ですら気付いてはいない様。]
[瞬いた次には、既に何時もの蒼へと戻る。ゆっくりと寝台から降り、身支度を整えた。]
[何時もの逡巡は今日は短い。慣れたのか、昨日友人の少女に会えたことも影響しているのかも知れない。]
[扉を開き、そっと踏み出す。]
―客室→2階廊下―
[今宵の準備で忙しいだろう邸宅の主の部屋は訪ねず、そのまま階段を下りて行く。
踊り場でカツンとヒールを鳴らし、更に下へと降りていこうとターンすれば、視線が捉えるのは鈍い銀色の髪]
…アラァ、御機嫌よゥ…イレーネ?
[手すりにしな垂れるように小首を傾げ、微笑みと声を投げる]
[不安気ながら、忙しく動き回る使用人たちの邪魔にならないようにか廊下の端のほうを進む。]
[不意に掛けられた声にはやはり驚いたようで動きを止めた。]
・・あ。
こ、こんにちは・・・
[赤い女性の姿を見つけ、俯きがちに挨拶を返す。]
[俯きがちに挨拶を返す少女に、艶やかな笑みを向けたまま]
ハァイ、どちらに行かれるのかしらァ。
差し支えなければァ、ご一緒してもよろしくてェ?
[少女がどこを見ているのか知ってか知らずか、なんでもないことの様に問いかける。
重たげに伏せた瞼の下では、興味本位な瞳が煌く]
どちら・・・って、・・特には・・・
[本当に考えていたわけではないようで、眉を寄せて悩む様子。尤もそれは前髪が隠して女性からは見えないかも知れない。]
ええと・・・
・・エルガさんは、どちらへ?
[結局質問を返す形になった。視線は女性を見ているようで、背後の階段へと微妙にずらされている。]
…フゥン、そうなのォ。
[つまんないとでも言いたげな様子で薔薇色の髪を弄る]
私もォ、目的の場所は無いのォ。
…そうネェ、ホールにでも行ってみようかしらァ。
[少女の目的が上への階段なら、既に女は訪ねた後。
ならばと階下へと行くかのように言葉を選ぶ]
・・・・ご、ごめんなさい・・
[つまらなそうな雰囲気が伝わったのか、萎縮したように謝罪の言葉を述べる。]
[女性が下に降りようとするのが見えれば、邪魔にならないようにか少し移動した。]
・・・あ、
ええと・・上、何か?
[少なからず気になっていたらしく、遠慮がちに問う。]
…ァラン、何も謝られることなどないわよォ。
[萎縮されても、どこ吹く風の様子。
もう用はないとばかりにひらりと手を振り、更に一段二段と降り――遠慮がちにかけられた言葉に、ぴたりと足を止める]
…ウゥン、別にィ?
目の保養をしてきただけよォ…貴女も興味がおありなら行ってらしたらァ?
[誰が居たとも確定させずにはぐらかす。
少女が行けば、後ほどからかうネタにでもしようと思ったか]
それじゃァ、また後でネェ。
[そのまま振り返ることなく、階段を下りる。
少女が上へ行くかどうか、*耳は澄ませながら*]
・・保養?
[当の本人は何のことだか分かっていない様子。言われなければ館の主の蒐集品のこととでも思うのだろう。]
あ、・・・ありがとう、ございます。
また・・・
[去る女性の背中を視線だけで見送り、それからまた階上を見る。]
[暫くすれば、階段を上がる微かな足音が女性の耳にも*届こうか。*]
―自室―
…こんなもん、かな。
[軽く指先へと息を吹きかければ、削り屑は風へと浚われて。
短く整え終えた自らの爪を眺め見れば、小さな笑みを浮かべた。]
……うん、やっぱこの方がいーな。
[あと数回叩くだけだろうから、ただの自己満足にしか過ぎないが。
指先がカツカツと当たるのは、何より自分が気になるし
人様のピアノに傷を付ける事は避けたい。それが大切なものなら―――尚更]
さて…、と。
[サイドテーブルを鳴らして、手に持った鑢を置いて。
ちらと部屋に掛かる時計を見れば、暫し思考を巡らせる。
予定されている筈の食事会まで僅かに残る時間を、如何すべきか。
そうして一つ頷けば、腰掛けていた寝台から立ち上がる。
折角整えた所だし、些細な時間を潰すには丁度良いだろうから。]
[微か鼻歌交じりに、ノブに掛けられた手は後ろ手に引かれ。
ぱたん、と軽い音と共に部屋の扉が閉じられる。
青年の足は、そのまま真直ぐに階下へと向かって]
―…→音楽室―
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