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う、た…
[それは生まれて直ぐに引き離された彼でも憶えていたほどに。
記憶の中に深く残るほどに。
慈愛に満ちた歌声]
ああ……
[もう涙を堪えることは出来なかった。
無言のまま溢れる涙を拭いもせずに]
はは、うえ……
[亡き母の愛を改めて感じていた]
[そして]
[エルザに侯爵家への恨みがないといえば、嘘になる。けれど、今、姉と同じ色の瞳がこれ以上悲しみで潤むのは見たくない。
抱き寄せた身体の熱さが、なぜか切なくて涙がこぼれた]
[胸にあふれる気持が、誰の感情なのかは分からないまま目を伏せる]
ごめん、なさい。
ごめんなさい、エルザ…
そして、ありがとう……
[それは二重の意味での謝罪。
母の愛を信じ切れていなかったこと。
その母を、姉をエルザからも奪ってしまったこと]
[そしてそれを教えてくれたことへの感謝]
僕は……
ああ、謝らないで。
あなたにそんな顔をさせたら、あたしが姉さんに怒られてしまうわ。
[ミハエルの耳元に優しくささやいた]
姉さんは、いつでもあなたを見守っている。あたしには見えるの。…あなたは、一人じゃない。
[そのまま安堵と限界とでゆっくりと意識を手放してゆく]
[紡がれなかった言葉。それは]
僕はもう、愛されているということを忘れないから。
[生きることへの意志]
[そして他者を愛することも忘れないという思い]
[意識を手放すその直前]
[エルザの言葉にはしっかりと*肯いて*]
[腕から溢れ出る。それに。目が。]
はい…神父…クレメんす…
[先程の言葉も、全て忘れた。]
[香りは甘く、甘い。]
[腕を差し出したナターリエの足元に力なく片膝を突き、それを眺め。
勿体無いと言わんばかりにほんの少し。舌先に当てる。
それは幼き頃、好奇心で飲んだワインの様な。
彼にはまだ、強い。]
うっ…!
[くらりと眩暈。
頭を振るった。]
──自室──
[黒書を開き、中を読み始める。
”我々”が歩んできた道を───。
如何に生きるべきであるかの道───。
人狼の血を得んと舌を伸ばす人間の狂態は伝わってくるかもしれないが、クレメンスは、今は本を読む事に*没頭した。*]
[ミハエルをそっと寝かしつけ、暖かく布団で包む。熱っぽい額に口付けて、ベッドの傍らに腰掛けた]
…抱いてあやした子よ…
[エルザ自身の声で歌いだした歌は、以前より優しい響きを帯びていただろうか]
[しかし舌で転がせば、味わい深いと頬を緩め]
…ああ。そうだ。
[一滴たりとも逃してはならない。
しかし今、これを全て飲み干す事は不可能。
そう考えた彼の結論は、こうだった。]
[彼は、机にあるグリューワインを飲むために使ったカップを手に取ると、ナターリエの傷口に静かに当てる。
流れる血は大した量でもないが、それがカップの底を覆いつくしたのを見ると彼はまた笑んだ。
闇に潜む者のその酔った笑みは、見る者に如何思わせるだろう。
…彼にとっては如何でもいい事だ。]
姉さん。あたしは、姉さんに愛されたいと、自分が愛されることばかり考えていたわ。
だから、憎んだ。
侯爵家も、侯爵も、まだ見ぬ姉さんの子も。
今も侯爵は憎いけれど…この子が憎めない。
姉さんに似ているせいなのか、姉さんの想いがあたしに宿ってしまったせいなのか分からないけれど。
…ミハエルが愛しいわ。
知らなかった。
愛されたいとは思っても、あたしは、人を、愛しく思う気持を知らなかったんだ。
[何かが違うことは分かっていた。同じ歌を歌っても、リベラにあって、エルザに決定的に欠けていたピース。
それを、初めて理解したと思った]
…あたたかい。
[撫でたミハエルの金髪も、今はただ美しい]
[微笑んで、また、*歌う*]
[最後に、ナターリエの傷口を綺麗にせんと舐める。
吸血鬼の唾は傷を癒す力があると言うが、今の彼に関係があるのか如何か。
溢れ出た物全て受け取らねばという、唯の執着。それだけ。
吸い切ってしまいたい衝動に駆られつつも、最後の理性がそれを止める。
熱すぎる熱に、全身を焼かれて果てるだろうと。
ああ。身体が、熱い。
カップに入れた液体を、空いた小瓶に何とか移す。
コルクで蓋をすれば、そこで彼は限界を間近に迎える。
ふらふらとベッドに向かい、そのまま力尽きた。]
[ベッドまで引き連れられると、彼はベッドに倒れこんだ。
しかしそれを見ても、ナターリエは帰っただろうか。
寝たふりをして追い出そうと思っていたはずだが、
何時しか彼に本当の睡眠が*訪れた*]
[「あかきもの」を近くに感じていた時は、恐らくきっと誰の声も耳に入らなかったろう。
今答えようとするのは距離を置いた故の理性か、それとも口に残る物故の本能か――]
…
甘い…モノを…
[どの道言葉は*狂って*]
―in his room to my room/last night―
[ようやく眠りに落ちた彼の髪を、まるで幼子にするように撫でる。]
夜の優しさがあなたに穏やかな眠りを与えてくださるように。
……良い夢を
[doorへ向かい、corridorへと出る]
……あ、食事。
[しまった、と思うけれど今は疲れ……]
今更ですね
cheesecakeは明日にしましょう
[先送りにしすぎてつくれなかったらユリアンに怒られてしまうかしら。
自分の部屋に戻って]
―in my room―
[乾いた赤を踏むのにも、少し困った顔をするだけで部屋の中に。]
主よ、神よ。
わたくしたちに夜の安らぎをお与えください。
[やわらかいbedにもぐり、...は口にする。
片手を持ち上げ、その視線を合わせると]
……これも神のご加護でしょうか
[もう片手を腕に添える]
嗚呼、そう……でしたね
わたくしたちの血はちがうのでしょうか?
……大丈夫だと思うのですけれど
['cause he has werewolf, too.
i told to father.]
そんなにわざわざとっておかなくても、またあげますよ
[i said to lunatic]
/中/
んー。
断片的に出せちゃいるんだけど、当事者以外には赤組と思われても仕方ない動きしとるなー、自分(' ';;
取りあえず、守護COだけはせんと、死んでも死に切れんと思う俺がいます。
それができれば初回でも……いや、できるなら、バトルしたいんですが(笑)。
─自室/前夜回想─
[少女の部屋を出た後、廊下のやり取りを、一見気に止めた様子もなく、部屋に戻る。
それはいつもの無関心によるもの……では、なく]
……くっ……。
[部屋に入るなり、足の力が抜けた]
何だってんだ……一体……。
[一つ、息を吐いて。ふらつく身体を引き摺るように、ベッドへと向かい、そこに倒れ込む]
[朝からの、自分の一連の動きを思い出す。
明らかに、以前とは──ここに、つれて来られる以前とは、違う事がはっきりと感じられた。
身体能力の、上昇。
今、感じている疲労は、それを御し切れていない反動のようにも思えて。
問題なのは、その『上昇』の所以]
……確か……人狼騒動にはいくつかの、対抗する力の主がつき物で……。
狼を見切るもの……死者の声を聞くものと……あと、なんだっけ……狼から、護るもの?
[書斎で整理した情報と、オトフリートから聞いた話とを、思い返して呟く]
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