……、――[泣きぬれた眼で、瞬きを一度したあと>>83]…、…、ばかね、…自分で、――いうものじゃ、…っ…なくて、よ[どうにか、紡ぐ。こちらこそ――で途切れた言葉。それから咳。目元を拭って、ハインリヒを見た。]――…ん[小さく頷き、差し伸べられた手を、そっと取った。柔く、握って。――過ぎる遠い記憶の恐れは、今は影を潜め。喪われた(奪われた)報せを聞けば握る手に力が篭った*]