[ブリジッドに、理解出来た助かると言う風に頷いた。──ぎこちない動作だ。 それから首を横に振る。スローモーション。ブリジッドだけではなく、ハイリンヒにも、その場に居た全員に、特に動かなくなってしまったゲルダに届くように、出来得る限りの明瞭な声で言った。]ダーヴィッドでなければ、私がカルメンを殺したかもしれん。[もう一度呻き、サーベルの鞘に触れようとする。ハインリヒが声を掛けてくれた事に気付くが、己の事となると答え方が思い付かなかった。]