[座り込んでいたから、妖精─カインが放った風は肩を容易に切り裂いた。服が裂け、露出した肩は血にまみれる。] 理解、……してるはずもない。あたしはアーベルを知らない。でも、生きたいようには見えなかった。[妖精を睨み、立ち上がる。再度攻撃が来るなら、避けなければ命に関わる。駆け寄ってきたブリジットとライヒアルトに笑みを向ける。] 血はちょっとすごいけど、たいした事、ないから。だって、痛くないし。[体の内側に比べれば。]