>>1360>>1361 ノーラ[ぴちゃり――と生々しい水音が、幻夢世界に響く。赤く色付く種を舌先で弄る時は、中指が裡を探り。二枚の花弁を割って舌が蜜を吸うなら、指が種に発芽を促す。] ん。声、聴かせて欲しいな。[ふっ――最後に吐息を茂みに吹きかけて、持ち上げた頭。首を傾げれば揺れる金。口元に浮かぶ笑みは、いつもの穏やかな人好きのするもの。でも、手に落ちた小鳥に見せ付けるよう、蜜に濡れた口の端を舐める舌は扇情的に。]