駄目で、すっていったらどうしますです?[あまりにまぶしい笑顔。少しだけ意地悪をしたくなる。もちろん、弾いて駄目なわけが無い。いや、イレーネ以外にはこのピアノは弾かせられないのだ]ふふふ、嘘です。どうぞどうぞ、貴方の為の一品でございます。[大げさな手振りを交えてピアノへと導いた。そして演奏の準備に入るイレーネをじっと見つめた。いよいよ、待ちに待った瞬間だと思うだけで天に昇れそうだった]