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[扉が閉まった。
“危機”―と、そう彼女が感じたもの―が遠のけば
白い花をつけたいばらは静まりほどけていく。]
ッ……は
[ノーラの腕を掴んだまま、
さらに数歩退くと。]
は―― 、…
[膝から、かくりと崩れ落ちる。]
お姫様は平気、です?
[ブリジットの事だった。
振る舞い、気品などがやはりしっくりと来た故だ]
爺は面倒見てあげないと駄目で、す。
でも、今は王子様優先でもいいと思うですです。
[爺といわれて少しむっとするであろうハインリヒから少し距離を離した。
一緒にいないということは恐らく3Fにいるに違いないと考えた。
ならば、爺の代わりに自分が行けばいいのだ]
…助かった、わ。
[それは彼女と、助けてくれた白い花と茨に向けて。
彼女が崩れ落ちれば腕は掴まれたままで
一緒にその場にぺたりと座る形になるだろう。
ふわりと赤と長い黒髪が揺れて、横を見れば彼女も―――]
…
[僅かに見えた首の隙間――数値が上昇して]
あ、そうだツヴァイ、一つ薬よこせです。
数があるんだったら、途中で誰、かにあったら渡してあげます、です。
そして、お姫様は任せ、ろです。
僕が様子を見てきてやろうで、す。
[ハインリヒから薬を受け取って偉そうに胸を張った]
…知らないか?
ふわっとした、大人しい感じの綺麗な…
[ユリアンに向けた自分の喩えがあまりに抽象的すぎて眉を下げる。
他に特徴を思い出そうとして浮かぶのは――あの、虚ろな]
…彼女は、
もしかしたら…クスリを飲まされてた…かもしれない。
[今思えば――…そうなのかもしれない。
あれが…あれが、クスリによるものだったとしたのなら。
何故だろう、それ以上を考えようとすると脳が揺れる心地だった。]
お前さんも派手に動いてて石化とは関係なく
怪我してそうなんだがな…そこは我慢せず言えよ?
ああ…行くならついててやってほしい。
せんせいとやらも、ついでに探しに行ってくれ。
[>>197爺という言葉にはムッとしたように眉を上げてから、
大きな溜め息と共に用事をもう一つ押し付ける。]
体が一つじゃ…足りんな。
――じゃあ、姫さんのことは今は頼んだ。
誰かに薬を打った後は疲れるだろうから休ませるようにな。
[薬を渡すと、また咳が零れる。――…軋む音。
すぐ近くにも聞こえるのに何処が軋んでるのかわからない。
もどかしいような感覚にまた一つ溜め息が出た。]
…行こうか。
[ゲルダとベアトリーチェを、促して。]
えぇ…
[座ったまま、扉を見て]
蛇と石像だらけ。
他の部屋と――比較にならないわ。
[意見を求めるようにブリジットを見ながら]
…中に大事な物がある時って
決まってこんな状態だと思わない?
…それと、
さっきの茨は…――?
ふわっとした大人しい感じです?
綺麗な人はいっぱいいるです、でも大人しい感じは記憶に無いです。
………………。
[イレーネを除いてとはあえて口に出さなかった、
いや、出せなかった……]
クスリ飲んでてなんで、殺されるです?
[副作用の話をむっとした表情のハインリヒから聞きだす。
同時に仕事がもう一つ増えた>>202]
な、るほど副作用です?
そして、僕は丈夫だから平気、です。
それじゃ、行ってくるです。
―3F扉奥―
何か……守ってる、かもしれないわね。
[扉を睨みつけたまま呟く。
入れるだろうか、少しだけ腰を浮かせる。]
…蛇も噛むのでしたかしら
[逡巡。荊について訪ねられれば
少し困ったような顔になる]
…分かりませんわ。…私も、驚きましたもの。
―3F・休憩室―
[休憩室に目当ての人物達は見当たらなかった。
そのままでようと思った時、光を放つものを見つける]
ああ、立ち寄ってよかったです。
[光を放つもの、それは刀だった。
近くに落ちていた鞘と合わせて拾い上げる]
短剣も拾わないとです。
[短剣を探し始めた]
…そう。
それが妥当。
[何かを守っている。同意するように頷いて]
火でも…持って来ましょうか。
[ぽつりと呟いた。焼き払う事に躊躇はない。
困った顔が見えれば、正面を向いて呟く。]
――…ガードシーカー。その可能性は?
私は貴方を視た時、「異質」なものを感じたわ。
もしかして、貴方も何か…投与されたのかもしれないわね。
[短剣を拾い上げた瞬間に三匹の蛇がその姿を現した。
投擲で始末しようかと短剣を抜こうした。
しかし、感情がそれを拒否した。
前回の結果を思い出したのだ……]
逃げ、る、です……。
[感情はお前のせいでイレーネは死んだ。
お前があの混乱を起こしたから彼女は死に至ったのだと容赦なく攻め立ててきた。
そんな感情を振り払おうと別の方向へと走り出した]
●業務連絡●
Dの石像は、ゼルギウスに関するファイルのパスを持っています。
このパスを持ってパソコンでアクセスをすると、
ゼルギウスからの反応が返ってきます。
→つまりゼルギウスと短い会話が可能になります。
そんなに長くアクセスはしないはずなので、ゼルギウスに訊いておきたいことがあれば考えをまとめておくといいかもしれません。なお、すべての質問に答えてくれるとも限りません。全員も無理でしょう。
―図書室―
[奥に向かう前、向けられた、ありがとう、という言葉>>89には、微か、笑んで]
[戻った後に語られた過去は>>90は、静かに聞いた]
……そう、か。
[声に出したのは、短い言葉。
伏した天鵞絨に過る感情は様々で]
……なら、生きろ。
俺も、そのために、生きるから。
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