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園芸家さんの探究心に賭けてるのさ。
[ライヒアルトの言葉には肩を竦めてそう言う。
彼の言葉を否定はしないが、盗まれた研究資料にしても
ヘルムートからの言われた言葉からにしても、
ライヒアルトが一介の園芸家で終わる存在ではないのだと
結論付けることはたやすくて。]
………そうか。
[聴こえた小声、再三への返答なのだろう。
ちゃんと返ってきたのに舌打ちしたくなるのが不思議だ。
ナターリエとライヒアルトを交互に見て]
…やっぱ、屋上の方見て来るといい。
3階には他の奴が向かってるし、ヘリ気になるしな。
[せめて…世界に色付いている間に空を見せたい。
そう思うのは、意味のないわがままなのかもしれない。
自分のエゴに溜め息が零れそうだった。]
>>253
石にしたい?石になるのを観たい?
そう言ったのですか?
[そして、じっと考え込む仕草。]
気をつける、というのは?
[だが、それよりも、オトフリート自身がわからなくなる、と言った言葉で……。]
もう、そんなに、貴方は悪いのですか?
[眉を寄せる。]
―部屋6―
[部屋6に、こつ、と松葉杖姿でエーリッヒと姿を見せるが
微妙に余所余所しい態度に見えたかもしれない。]
――…
[知らない、解らない事が募って、積もって、息苦しい。]
寂しくないか、いばらは。自分が増えるのには困らないから。取り込まれるって、なにに。
[ライヒアルトを見て首を傾げる。
ハインリヒがライヒアルトを評価してるらしい事には自分が誉められたように嬉しくて、頬が緩む。]
あたしはどこでもいいよ。一緒なら。
[そうやってライヒアルトの傍にいるけど。誰かに恋人になったのかと聞かれれば悲しい目をして違うと言うのだ。
ブリジットが部屋に来ればそちらを見て会釈を。ノーラとエーリッヒが来れば、様子がおかしいと思いながらも同じように会釈を。]
[部屋に入ってきた者たちには、軽く、手を上げて挨拶を投げ。
ハインリヒの言葉には、今度は大げさなため息]
……ま、探究心だけは人一倍の『変人』の自覚はあるがね。
[軽く、肩を竦める。
意が伝わった事を察して、天鵞絨に宿る色はやや穏やかに]
……まあ、一度は。
見ておいた方がいい……のかも知れん、な。
……さて、どうだかね。
植物の気持ちは、育ち方で読むしかないからな。
[冗談めかした言葉は、『園芸家』としての持論の一つ。
取り込まれる、という言葉には、肩を竦めていばらそのものに、と小さくぽつり]
……それなら。
屋上、行ってみるか。
[どこでも、という返事を聞いたなら、小さく息を吐いて。
足を向けるのは、隠し扉の方]
[考え込む、ダーヴィッド。
少し、疲れたように肩で息をした。だから、無言で頷く]
気、をつける、いう、の、は。
…………そ、の。
かるめ、ん、さ、に。手をかけさせて、は、だめ、です。
あた、ら、し世界、こわい、言い、まった。
[上手い言い方を探して、疲れてきたのか、言葉が鈍る]
だか、ら。ここ、出て、なお、し、て。
きぼお、見せ、て ……さ、い。
だいじょ、ぶ。あな、た。カルメ、さん。なおる
[自分の具合を尋ねられて。
……首を、ただ左右に振った。自分でも、よく分からない]
……え、元気、……よ?
たぶ、ん。しこ、ど、低い。だい、じょぶ。
[考えることを、やめれば。言葉を、とめれば。
多分、すこぶる調子がいいのだと思う。
考えあぐねた挙句、笑顔を作って、否定した]
ライヒに育てられる植物はきっと幸せだろうね。ここから出たら、たくさん綺麗な花を咲かせてね。
[ライヒアルトの職業を微妙に花屋かなにかと勘違いしている。]
いばらに。あたしにじゃないんだ。
[冗談めかして笑って。]
うん、行こ。どこへ行くのもきっと楽しいけど。
…いってくるといい。
[ライヒアルト達を見送る態で。
ノーラ達が戻ってきたのなら手を挙げたが
直ぐに3階へ向かうのをまた見送る。
自分もまた動かなくてはならない。
だが…僅かにでも目を離す隙すら惜しい。
短く溜め息を零そうとして、代わりに咳が出た。]
……幸せ……なのかね。
[言いながら、視線を落とすのは、鞄の中のアルバム。
蕾のまま、咲くのを見られなかった『宵の夜蒼』と『夜天の紫黒』。
そして、交配途中でここに来る事になったため、その後のわからない『天上の主』たち。
それら、残してきた『そらいろ』たちに思いが飛んだ]
……ああ。
ほったらかしの連中もいるし、な。
[翳りは刹那、すぐにそれを打ち消して、言って。
冗談めかした言葉には肩を竦めるのみで返し、階段を上がる]
>>260
[肩で息をし、言葉は混乱し、時々ぼんやりするオトフリート。とても大丈夫には見えていなかった。
彼の数値を見たが、自分よりも低い。だけど、こんなになってしまうのだ。
眉が下がる。]
カルメンがもし、ピューリトゥーイとして、彼
女が衝動を抑えられなくなったとき。
僕は彼女を止めることを誓いましょう。
そうですね。治るといい。
>>261
[そして、また間が開く。
笑顔を作ったオトフリートには、悲しそうな顔をしたが、
彼には見えていたか?]
― 6の部屋 ―
[ナターリエに会釈をされれば、会釈を返す。
なんとなく、頭を掻きたい衝動にかられるも、
両手が救急箱でふさがっていれば出来ない。]
ツヴァイさん、大丈夫ですか?
[上へあがる人が居るなら、
そのうちの誰かに――ナターリエ辺りだろうか、
救急箱を一つ押しつけた。
そして、声をかけるのは咳が止まらない人。
大丈夫と尋ねたのは、何も彼だけのことではなく。
――彼が目を離したくないといった人を含めてのこと。]
−屋上−
[ピアノが途絶えた]
───?
[何かあったのだろう]
[流石に行かねばなるまい]
[文字通り重い足]
[そこから、どれぐらい時間がかかったか]
[普段の半分の視界では]
[カメラを落とさぬように守るのが精一杯]
しん───ど
[左の眼が痛い]
[針でゆっくりと刺され続けるような]
[途中から、考えることは諦めた]
[だって何をどう考えたって、痛いのだ]
−→3F・休憩室手前−
[文字通り気が遠くなりそうな疲労]
[ピアノの音だけを頼りに]
[きつい]
[口には出さないけれど、思う]
[何かに触れた左の指先]
[感覚がない]
[それが壁だなんて知らないまま]
[意識が落ちる]
[誰かの囁きで少しだけ意識が戻る]
[明確な返事は出来なかった]
[ただ、体が動かされる感覚だけはあった]
[遠い声がした]
[ブリジットの声が聞こえた]
[意識が、浮上する]
───
[かたん]
[何かの、落ちる音]
[会話の声]
[遠い]
[意識の沈降]
−現在−
[どこにいるのか把握できていない自分]
[それでもわかることがいくつかあった]
[誰かが何かを読んでいた]
[男の声だ]
[ゆっくり瞳を開ける]
[石化の始まった左半身]
[左の青灰簾石]
[その石へとゆっくり変わっているようだった]
おと───さん、だ。
[漸く出せた声]
[微かにわらう]
―→研究室―
[また蛇が見えた気がした。慌てて近くの扉に入った。]
ぁ、…先客ね。
[松葉杖をついて姿を見せ、ダーヴィッドとオトフリートへ会釈をして、パソコンが起動しているのを見た。]
―回想―
[>>234引かれる手の先にはブリジット。漏らした疑問に、ハインリヒの声が聞こえた]
大丈夫、私の力じゃ無理だもの。
切れ目を入れれば引きちぎることも出来るけど、そんな、どうなるかわからないことしないよ。
でも。
[いや、と首を振る。見えない自分よりも、助かるなら別の人が。そのためになら、バンドを切ることは躊躇わない。
ただ、首を振った理由は糸の先。くもの糸のように、切れたら、その先の人まで巻き込んでしまう気がしたから]
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