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[ブリジットがこちらを見ていることなど気づかず、頭を撫でられるとこくりと頷いて]
頑張って。
ツヴァイさんも。
[それだけ言うと、後ろへと下がる。
どこからか美味しそうな匂いがして、鼻をひくひくとさせた]
[ノーラさんとかいったおねえさんの視線に気づいて首を傾げる。]
どしたの?
って、あ!
わたし、コレ握ったままきちゃったー。
[あちゃぁと額を軽く叩いて、ゴメンねと小さく詫びる。
握っていたのを忘れていたほど、左手の感覚は薄れていたのかもしれない。]
[嬉しそうに荷物に手を伸ばすのを見て急に荷物を引っ込めた]
冗談です、よ。
はいどうぞ、無事で良かったです。
[今度こそ荷物を手渡した]
― 安置所 ―
[覆った視界は色を失った]
[揺らぎと闇が支配する]
…
[静まり返る安置所]
[後を追おうかと意識が腰をあげようとするが
其れは未だ足に伝わらない]
あ、僕に、ですか……。
ありがとうございます。
[ノーラが運んでくれた器に視線を落とし、
次にあげて彼女の新緑をとらえる緑。
少し困ったように微笑むのは、治療室の一件と、
微笑みの下を彼女には隠せそうにない故。]
ゲルダさんってドジっ子属性有かな。
[そんな内心を隠すかのように、ゲルダのおたまの反応に、
叶うならゲルダの頭をぽふりと撫でる。
叶わないなら微笑みながら
――医学に携わる者として、彼女がそうしてしまった理由が、石化病にないか密かに探してはいたのだけれど。]
氷……? 冷やすの?
持ってくるまでに溶けたら、ごめんなさい。
[何を、とまで聞かず、厨房の方へと歩き出す。扉の位置が不確かで、壁までたどり着くと匂いの漂う方へ左手をついて扉を探した]
ここ、だ。
ねえ。氷ってあるのかな? 冷凍睡眠をしてたならあると思うのだけど。
[扉の向こうへ入っていくと、誰にともなく声をかけた]
─二階─
[強がるよな物言いに、天鵞絨が僅か、険しさを増した。
それは期せずして、記憶の奥と交差して]
……そう言っているやつほど、ちゃんと自分を把握しとらんもんだぞ。
[あのバカのよに、とは声にはせず]
研究員……か。
研究中に、感染した……というのは。ないとは、言えんか。
[何かしら、事故が起きていたのなら、それも可能性としてはあり得る。
しかし、それならば対策はなされるはずで──という思考は、ひとまず断ち切、ナターリエの示す、右の扉に向き直る]
……鍵の類は、ない……か。
[呟きながら、ゆっくりと扉を開いた]
[老人を運ぼうとするが、ハインリヒから声はかけられず、
その事実に暫し、黙りこくった。
思い出す、病気になって、起きた、初めての疎外感。
人を助けることを何よりとしてた男は、ある日助けられる側となって……。]
………
[老人を抱える集団から静かに離れ、様子を見守る。]
正体はわからないですか。
見た所長くないです、聞けずに終わりますかね。
[運ばれていく老人を見つめた]
ええっと、担架が必要です?
材料さえあれば、僕作れます。
こう見えてもやるときはやる子です、僕は。
[変わり者だと少しは自覚があったらしい]
───おっかない。
[くす]
[少しだけ唇が笑った]
[落としてみたらどうなるのだろう]
[好奇心はあれど]
[ハインリヒの言葉で何処かへ行ったベアトリーチェ]
[遠ざかる足音と、杖の音]
───じゃあ、運ぶ?
[ハインリヒの視線に軽く]
[首を傾げた]
お玉で何かに戦う?
[無邪気そうなゲルダを見、新緑を細める。素直そうな彼女もまた病が身体を蝕んでいるのだろうと思うと辛く思える。]
謝ることでもないわ。
変わりは見つかった。
……貴方一人で平気なの?ハインリヒ。
[背負う手伝いを、
というハインリヒの顔をじっと見る。]
…共倒れになんてならないで頂戴?
[謂われるまま、手伝うのだろうが。]
[一度、手が空を切った]
………あっと
[改めて渡されて。彼の顔と、バッグを交互に見た。
小さく、くすりと噴出した]
……すみません。ありがとうございます。
教え子たちに、同じことよくやられたんですよ。
[しっかりと受け取って、大切そうに撫でた]
サンチェスさんの荷物は、見つかりましたか?
…ぅ、結構言われる。
[ドジッ子と言われたり、頭撫でられたりと、恥ずかしそうに俯いて。]
じゃ、わたしちょっと探しに行ってくるね。
[もったままだったおたまをエーリィに押し付けて、ぱたぱたと扉の向こうへ。]
わ、階段になってるんだー。二階どうなってるんだろ?
僕の荷物は有りません、でした。
工具があれば少しは便利なんですけどね。
道具のない職人はカツの入ってないカツ丼みたいなものです。
違った、職人ではなくて僕は職人見習いです。
[よく分からないたとえ。
それと本人以外には大差ない訂正をした]
…そうよ。
[他に居ないとそんな様子で器を手渡すだろう。
エーリッヒの見せる笑顔は、やはりそうは感じられなくて
思うところはあっても言葉にするのは彼の為ではない。
また2階がある事も告げる。
そこへ行こうとしたけれど]
[ずっ]
[先刻よりも重い、重い足は疲労を誘った。]
…。
[何もかもが、怖い]
[意識的に視界から排除した他者の数値]
…は、
[吐く息は重い]
[人は此れを"甘え"と呼ぶのだろうか]
――。
[そっと両膝を抱き寄せた
きつくきつく顔を埋めていく]
りょーかい。
[背負っていくらしいので素直に手を貸す]
───腰、いわさないようにね。
[からかいのことば]
[御嬢さんの心配も尤もだ]
>>65>>69 ベアトリーチェ、リディ
ゼルギウスは……けんきゅう…しゃ
メデューサの……かんさつしゃ……
[そして、目を閉じた]
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