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[開けたロッカーの先にあったのは、
確かに自分の物だと分かる、白革のショルダーバック。
けれど、触れば簡単に革が朽ちるほど白は褪せて。
その光景は、目覚める前、夢見た、
千切れ行く翼と重なる。]
……ま、たいした物は入ってなかったかな。
[鞄の中を確かめることなく、ロッカーを閉めた。
中を見ずとも、
鞄の様子から到底中身が無事だと思えなかった。
また、実際その通りだっただろう**]
―ロッカールーム―
[カルメンの荷物が無事だったが、自分はどうだろうと思ったが……どのロッカーだったかも忘れてしまってて…ただ、開くロッカーの中には無事なものもあれば、酷い扱いを受けているものもある。]
誰かが荒らした?
[そのことにまず疑問をもった。この可能性だと自分の荷物が無事なケースは少ないようだ。
案の定……]
………これだけ……か。
[持ってきたバッグも、財布も、筆記具も何もなくて……ただ、ひらりと舞い落ちる写真が一枚。
ふるぼけた色の中に映っているのは、白い家。幼い頃育った……]
荷物はほとんどなくなっていました。カルメンさん…
………?カルメンさん?
[見まわすと彼女の姿はロッカーから消えていた。>>685>>686>>687>>688 動くのはかなり辛そうな感じを受けていたが、大丈夫だろうか?]
―回想>>669―
[アーベルがゆっくりと口開く。]
自然や建築物ですか。ああ、そしたらいろんなところに行かれたのでしょう。
僕が写真を撮るのは、
そうですね、焼けおちた物ばかりでした。
[なぜ、とそこで聞かれれば、消防士であったことを告げた。]
昔は人を?ですか。
今も人を撮るといいですよ。
[最後の呟きにはそう返事をして……。]
[ハインリヒが持つ、自分の荷物にぶら下がった、
羽根が折れた銀細工の鳥へ手を伸ばし、触れると]
――あ
[きいん、 と
澄んだ音を立てて、落ちた。
錆びていたのだろうか。わからない。
地面に落ちたそれを見つめる。
――虚ろな目。
それも僅かの間だけ。
拾い上げて、手の内に包む。]
―大広間/扉B前―
…見当たらない。
[自らの星がやはりこの扉からは感じられない。
開けられない予感は、中にある物にも同意だったのだろう。
大切な物を預けたのは確かだったが見つからないのなら仕方なく、星詠など今は必要ないのかもしれないとも感じた。]
…他の扉は――
[どうなのだろうと、視線を向けて]
…大丈夫かい?
[小さな金属が、床とぶつかる音。
そう声を掛けたのは、落とした銀細工に対してか。
それとも一瞬窺えた虚ろな瞳にだったのか。]
[安置所に戻る者、床で眠る者、身を寄せ合う者…
皆、起きたばかりで疲れが抜けないのだ。無理もない。]
…何処か、ベッドがある部屋が開けばいいんだがね…。
爺さんの部屋は空きそうにないし…。
他に残された扉で…。
[傍からは、ただのんびりとしていると取られる動きで、
背を凭れかけていた、入り口の壁に向かって歩む。
そこには、星詠の女性の姿があって、
なにとはなく、その視線の先を追うように見る。]
ああ、他の扉も開くかもしれないですね。
[独り語ち。
けして早くは無い速度で、
老人が立て篭もっている部屋以外の扉2つに向かった。]
[エーリッヒの言葉に小さく頷くけれど、表情はどこか暗く見えたかもしれない。とはいえいつもそんな面持ちと言われればそうなのだが。]
…扉を開く星の巡りの元には居合わせていないの。
けれど貴方なら…。
[緑色の瞳を静かに一度見つめてから、扉Cへ視線を移した。]
…そう、なの。
私も 上手く思い出せないのよ。
――まだ寝ているのかしらね。
[こめかみの辺り、
髪の毛のひとふさに触れて梳くような仕草。
少しばかり眉を寄せた。
思い出そうとすれば、矢張り痛むような気がした。]
職員が荷物に手を出すなんて
あってはならないことよ。
もしそうなら、どういう教育をしているのだか――
[苛立ちは、別のところから。
けれど、もっともな事だけを口にした。
そこでふと、気付いたように]
…貴方の荷物は、ないの?
[まだ若く整った顔立ちの女性と、ハインリヒの姿。
手分けをして、という言葉に視線を向けて]
…えぇ。
[ハインリヒの濃青を見つめてから、扉Aを一度見ただろう。
女性がハインリヒの近くに居るのなら、自らはエーリッヒについて行くだろう。]
/*
おや……医務室が開けれます、ね。
2度目だし、コア関係でまだ振ってない人とか考えると、
僕が開けてしまっていいのかなぁとか……思ったり。
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