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……確かに、其れは同意ですね。
力が均衡すればする程、一対一の方が面白みが有りますから。
[愉しげな口調に、クツと笑みを深めて。
しかし、感じる力の衝突と相手の呟きに、緩く瞬き。
扉の向こうへと意識を向ける。]
――…其方の半身とやらも、感じましたか。
[誰、とまでは未だ解りませんが。
赤を細め、ぽつりと呟き]
せっかくだから、青年 マイルズ は 孤児 オーフェン に投票するぜ!
ま、中々拮抗した相手には、めぐり合えない訳だけどね。
そういう意味、この状況に浮つきそうなのは、否定はしない……かな。
[一応、抑えてるけどね、と。ひょい、と肩をすくめつつこう言って]
……ああ。
また、どこかで始まってる……な。
[小さく呟き、銀時計を握り締める。
微か、嫌な予感が過ぎるのは、先のやり取りのせいだろうか]
[「味方」の刃はシャロンの手によって急所を外された。元々黒い衣服のため、出血などの確認は取れない。
...は、「味方」がシャロンを狙う射線から離れるや射撃を開始、
また同時に「味方」は、シャロンが自分を確認してこの後生き延びる可能性を1%も残すまい、と東洋の武術だろうか、一歩の足運びで数mを移動してシャロンに肉薄する。]
[そんな場合ではないが、レッグは驚いただろう。...は銃を構え、実際にシャロンの急所へ向けて容赦無く射撃している。しかし、「糸」が見えないのだ。...の攻撃には、「殺意」でないものが込もっている。]
此処の方達で有れば、誰一人違わず
均衡の力を持ち合わせて居るでしょうしね。
――気持ちが、判らなくも有りませんが。
[何処か複雑な面持ちを残し、苦笑を零しながら、
ディーノの言葉に相槌を打って。続く言葉に無言で頷く]
…気配が、読み辛いですね。
――今回は…、誰でしょうか。
[力の先を探ろうとするものの、僅か目を細め]
っ――!
[顔を認めた瞬間に過ったのは、何の色か。
然し二人は待ちはしない。]
こ、の…!
[射撃を防ぐ為、急所に当たりそうなラインは、二つの黒が防ぐ。衝撃に揺れた黒、そして痛み。
――幾ら薬を飲んだとて、其処までが無視されるわけでは無い。
急所以外に狙われた弾は、細い体を掠める]
く…!
[二対一など。
如何考えても、勝てるわけはない。
逃げるしか無い。そう思うも――その時には素早い動きの裏切り者が]
[取れる防御など、己が白の手二つ。]
[急所を狙い、引金を引く。反動を抑えつけて再度照準、射撃。]
[遅くもなく早くもない、メトロノームのような単調なテンポで、銃声(サイレンサーが付いているので「プス、プス」という間抜けな音だが)が響く。]
ほんと、こんな状況でなきゃ、ね。
……ま、無駄死には、『死の宮の御子』としての主義に反するしな、オレは。
浮ついて、無茶する気はないよ。
[言葉を返す表情は、いつになく真摯か]
ああ……なんか、複数交差してるような……。
どうなってんだ?
[呟けど、当然のごとく、それへの答えは出ず]
せっかくだから、執事 ジョエル は 孤児 オーフェン に投票するぜ!
(まさか?)
[彼は驚愕した。
元々、どのような場合でも殺気に反応し、色を変えていく糸。それが全く無反応にも関わらず、エドガーの放った銃弾は一直線にシャロンの急所へと突き進んでいく。
それを受け止めつつも、痛みに苦言を漏らすシャロンに、レッグは飛び込んだ懐で、ナイフのスイッチを入れる。
途端に、ナイフの刃が回転し始める。
ナイフの刃自体が細かい回転鋸となっているためだ。そのため、頑丈な鉄ですら切り裂くことが出来るナイフを、下から上に袈裟切りに振り上げる]
仕事上や戯れの打ち合いでならば、ある程度は楽しめもするのですが。
――其れは、安心しました。
…此方も無闇に、黄泉の旅へ向うつもりも御座いませんし。
[真摯な響きに、其方へ視線を向けない儘も
返す言葉も、笑みを浮かべながら何処か真剣みを帯びて]
ええ。少なくとも―― 一対一の差しでは有りませんね。
まるで、…「奇襲」を彷彿とさせる手口です。
[言葉にして、物騒だとも思ったのか。
小さく舌打ちを絡めながら、ぽつりと呟き]
せっかくだから、少女 カレン は 孤児 オーフェン に投票するぜ!
浮ついて無駄死に、は、裏切り者さんの思う壺、でしょ?
[くすりと笑う、その様子は既にいつも通りの飄々とした態度で]
ああ。
確実に、真っ向勝負じゃ、ない……。
[強襲は常套手段の身ではあるが。
それとは多少、意味合いを異ならせているような感覚に、言葉に宿るは微かな苛立ち]
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