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[イレーネの礼>>432に手で返答をする。
奥に進むという声が聞こえたのでそちらに向かいながら]
僕もいってもいいですよ?
ライヒアルトがいるからイレーネも安心ですし。
[同行を申し出た]
扉は2つ開かれたのだっけ。
どちらに――って、愚問だったかな。
[灯した火を一度吹き消して、星詠の人に話しかける。
――多分、自分で開けた方が気になるだろうと。]
ツヴァイさんは、どうします?
[令嬢は向かうようだけれど。
彼はどうするのだろうと、首を傾げる。
ハインリヒが話をしていれば、
その問いは彼の話がひと段落ついたころに紡いだ。]
…ぇ?
[角の向こう、一瞬過ぎる大きな姿。
四足の獣のように見えたのに、
同時に聞こえた音は、まるで翼がはためくような。]
いまの、なに?
[呆然とする。去っていった姿の足元には、引き裂かれ喰いちぎられた蛇の残骸。
牙ではなく、嘴でついばんだかのような。]
[杖で確かめるのは階段が先にも続いているかどうかだけ。段の幅と高ささえ分かれば、上る事にそれ程問題はなかった]
もしアーベルさんに何かあった時は、先に行ってね。
私も後から行くから。
[暗に、その時は一人でも行けるから、と言って一段一段をしっかりと上る]
[笑いたいのに。笑っていたいのに。
右の頬はひきつれて、アシンメトリーにしか笑えない。
先ほど思い出した教え子の病気が、瞼の裏で交差して、涙がぽろぽろと止まらない]
……ひつれい
[顔をふっと背けて、ポケットからハンカチを取り出した。
ぽろりと、ハンカチと一緒にこぼれ出るのは皮で出来た、袋状の眼鏡ケース。中身は左のレンズが橋の根元からぽきりと折れて、砕けて、まるでモノクルみたいになった眼鏡の残骸]
おかしーですね、ごめなさい。
[涙をぬぐって、取り繕って。
ああ、自分は、こうして誰かの心配をすることで
精神をもたせているのだと、そう思った]
ん、どうかした、ゲルダ。
[ゲルダが見た謎の生物は見なかったけど、蛇の残骸は見えた。]
……なにコレ。
[青ざめ、メイスを握る手に力を込めた。]
うん、大丈夫。ダーヴィッドさんが手を繋いで暮れてるから、壁には触らないよ。
[心配する声にそう言って。
アーベルの声が届くと、先を探る杖の動きが止まる]
外?
―三階休憩室―
[動かない指を無理矢理に動かしての演奏は、音楽家としては拙いばかりの弾き方だっただろう。
それでも一心に、最後まで弾いた]
んっ。
[手を止めると、指先から肘までが割れるように痛かった。肩で息をしながら膝の上に両手を下ろす。
そんな状態でも嬉しそうに鍵盤を見ている。まだ弾く気らしい。
人の出入りには当然気づいていないまま]
>>438
うん、わかっている。
アーベルに何かあれば、そちらに行く。
だけど、
[微かに感じる空気の流れ、
それは外気の匂いも含んでいて……。]
無事そうだ。
[上から聞こえてくるのは、茨を断ち切る音…。]
[ざく、ざく]
[剣で断つ]
[茨の向こうから流れてくる風]
[後ろを振り返っている余裕]
[つくらなかったのか]
[つくれなかったのか]
───ッ
[がきん]
[金属と金属の耳障りなコーラス]
[扉の全体像は見えたけれど]
[向こうもここ同様に茨でおおわれている可能性]
[とりあえず写眞を]
[それから扉の隙間に刃をねじ込もうと]
[ユリアンの膨らんだ頬を人差し指でつつきたい衝動にかられたが我慢した。]
あ、そうだ。あたし、あなたを踏んだ事があるの。足。悪かった。ごめん。
[頭を下げてから、ふい、とそっぽを向いた。]
あらあら、これはまた悲惨です、ねー。
危険でデンジャラスです。
蛇をこうやって食い散らかす何かがいるって事です。
[蛇の残骸を見ての感想だった。
現物を見ていないからだろう、不思議と恐怖が心に浮かぶことは無かった]
僕を踏んだですか?
通りでいつぞやの寝起きは痛かったわけです、ねー。
でも、黙ってればばれないのに正直です。
[謝ってすぐそっぽを向く姿が愉快だった。
気がつければ腹を抱えて笑っていた]
とにかく、急いで怪我しても仕方ない。
アーベルは大丈夫だ。
ゆっくり行こう。
[リーチェにそう告げると、一旦ちょっと止まったあと、また*階段を登り始める。*]
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