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─ 階段合流時からヘリポートまでの会話・了 ─
カルメンと言うのは、どんな方でしょう。
[誰かが彼女の特徴を告げれば、大広間に足を踏み入れた時、もの言いたげにじっとヘルムートを見ていた蒼の眼差しと、白いふきらはぎを思い出す。カルメンの名と彼女の姿があまり重ならず。
オトフリートの問いには、彼も首を横に振った。
エーリッヒがオトフリートに何も出来ないと言うなら、それ以上の事は無理だ。右側に少しだけ引き攣れるように動く唇は、仕事のストレスで顔面神経麻痺になったとある政治家を思い出させた。>>647]
──ああ、確かに。
(彼は随分疲労して見える。)
[首輪の数値を読み取ろうとした所で、オトフリートは廊下へ行ってしまった。
ヘルムートはそのまま上昇組と、直通ルートでヘリの設置された屋上へ。そして、ダーヴィッドと二階を経由して、キマイラの居る部屋へ走った、現在へ──。]
うん、そうだね…センセ。
[キッチンへとおりて、甘いブルーベリーのシロップを水で割りつつ]
わたしは、あまり酷くはなってきていないみたい。
無理、してないもの。
[語る声はざらついて、きっともうすぐ音にならなくなる。
けれど、そのくらいならばちょっと困る程度だし。]
…ん、やっぱり甘いのはいいね。
[グラスに唇を寄せて、おいしそうに笑う。]
>>816
[弾きたい…とピアノを撫でるイレーネの様子…。]
イレーネが弾いてた時は出なかったのなら、
大丈夫な気がするな。
やはり、そのファイルを見なおしたほうがいいかな。
[できれば、弾かせてあげたいと思うのは、
イレーネがまだあどけなさ残すのは、ピアノという夢中になれるものがあったからだろうと思ったから。
そういったものに出会えることは、本当に幸せだ。]
[転んだら――また、あの血が出てしまう。それは、不安なのか恐怖なのかわからず。
それでも自然と歩き方は慎重になった。
転ばないよう、杖はいつもより先まで探る]
階段の先に、みんないるんでしょ? なら、行かない理由なんて、ないよ。
[ハインリヒの問いに答えて先へと歩く]
─ 三階 ─
カルメンが居ないと言っていたのは、
オトフリートだった。
私達も彼女を見ていない。
[ゲルダと降りて行く小学校教師の背を見送りながら。]
─研究室─
……そういう仮定で物を考えるのは……。
[いい事じゃない。
言いかけた言葉を遮るよに、飛び込んできた温もりを受け止めて]
…………。
[告げられた言葉。
天鵞絨が、数度、瞬く。
過ぎった感情は、複数]
……違う女から、二度。
ほぼ同じ事を言われるとは、さすがに思わんかった。
[呟くように言って。
離れようとするのを遮るよに、腕を回す]
[行きかけて、ハインリヒの声に、止まる]
貸すのはいいけど、何だか逆なのね。
[声のするほうへ歩くと左手を差し出した]
…あたま、いちばんこわいよ?
自分がわかんなくなっちゃう、それがきっと一番危険。
足が固まっても膝で這えばいい、腕が折れても口でくわえればいい。
しゃべれなくなっても、文字が書ければなんとかなるよ。
でも…あたまは他で代用できないから
無理、だけはしないで。
/*
しりあすでかえすか、ぼけたおすか、けっこーなやんだ。
つうかね。
ここでそれ言われたら、こう返すしかないんですが……!
[演奏を終える。
集まっていた人はそれぞれ別の部屋へと向かっていた]
えーと、弾いても平気だと思いますですよ?
僕の演奏は気配だけする。
イレーネの演奏では姿を現さないです。
鍵盤を叩くとでてくるです。
つまり、下手糞な音が嫌いかもしれませんです。
[自分なりの仮説だったが外れていないような気がした]
―部屋6―
ベアトリーチェは偉いのね。
そして…素敵なママ。
[少女の事を思って言ったのだろうけれど、それは母親としては厳しさと優しさを兼ね備えたもの。]
……ほんと、すてきね。
[親子とはそうあるものなのだろうか、と。
思えば、また面持ちは悲しそうな顔。
ハインリヒの言葉に、はた、と顔を上げて
差し出されたものを見る。]
蛇対策ね。
[最初に出た言葉は彼女らしい言葉。]
―― 厨房 ――
[厨房へと降りると、そこは誰もいなかった。
何か、大事なことを忘れている気がして落ち着かない。
きょろきょろと辺りを見て、首を傾げて、思い出すのを諦めた]
………私、も。無理はしているつもり、ないんですけどね。
なかなか、上手くいかないのです。
[空いたコップに水を汲み、何度かうがいをした。
確かに、アドバイス通り少し楽になる。
自分と同じく、掠れ声の彼女に]
……辛かったら、しつだんでも、構いませ、よ。
いつでも言ってくださいね
[ごそごそと、先だって見つけたメモ用紙とペンをポケットから引っ張り出して、差し出した]
……声、だけだって、油断しちゃだめですよ。
喉、動かないなったら、物を食べるとき、気をつけてくださいね。
[離れようとしたら腕を回されたから、また左手をライヒアルトの背中に回して身を預ける。]
女を抱きしめてる時に、他の女の話をしちゃダメ。あたしは赦してあげるけど。
[赦すと言いつつ、少し頬をふくらませて内心の複雑な心境は筒抜けだろう。]
>>834
[時々眠っているのを見かけた男の言葉にはひそかに同意していた。]
やりたいことはやっておくほうがいい。
さっき大丈夫なら、
そうじゃなかったら、なんとかするさ。
[斧を握りしめた。]
具合?
精神状態がおかしく無ければ、どうにでも。
私よりも──降りて行ったオトフリートの方が。
[言ってダーヴィッドに首を横に振り、自分よりも意思の力で肉体を無理に酷使しそうな相手の前髪──階段を駆け上がって乱れた、を無意識に梳くって直した。]
ん。
……と、すまない。
[つい、と微苦笑。]
[ベアトリーチェの言葉に、感じたのは強がりという名の感情。
もっと甘えていいのに、想うも言葉にできない。
自分も人に甘えるのは苦手だったから。
ああ、でも……
此処から出られることがあったなら、
甘えさせてみたいと、健気な少女に想う。]
……似た者同士を、集めたみたいですね。
[ハインリヒの言葉に、苦笑を洩らした。]
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