[胸の裡で衝動の名残が踊る。緋色の流れる予感に期待しているのが分かる]たすけたいのに。こうしてしまったのも、俺なんだ。[問いかけには俯いたまま小さく頷いて。見出す者のことを教えなかった。隠し続けた。最後に出し抜こうと思っていたのに先に死んだ]でも。逃げられない。[二つの手で撫でられ、小さいまま顔を上げた]