人狼物語 ─幻夢─

4 赤き雨降る崖の上で


書生 ハーヴェイ

[ 椅子に座るよう促す召使の声に視線を室内へと戻して椅子に腰掛けると同時、目の前に置かれた一枚の用紙に目を落とし、青年は苦笑を漏らした。]

また、ですか。毎回書いているのに。

[ 主の意向なのだと、男は述べる。訪問して来た客の事を思い出せるようにと。
 其の遣り取りも毎度の事で、青年は曖昧に頷きながら万年筆を受け取り、白の上に黒を走らせていく。]


■名前:ハーヴェイ=ローウェル Harvey=Lowell
■年齢:19歳
■自己紹介:麓の村に在住。現在は独り暮らし。
        此処へは本を借りに、度々訪れています。


[ 此の館の主、アーヴァイン――其の姓を青年は知らない――と名乗る人物の所有する書斎は非常に大きく、しかも珍しい著書が数多く収められている。青年の住む寒村には図書館と呼べるものが無い為、本の好きな彼にとって此処は正に宝庫であり、月にニ、三度、こうして訪れているのだった。]

(4) 2007/02/04(Sun) 23:13:13

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