―集会所―
[そして、集会所に現れたのは修道服を纏った黒髪の男。
村人は知っている。彼は流れてきた、自称の修道士だということを。
裏付けの取れない過去など、結局不定で曖昧なものにすぎない]
これに、書けばいいんス……いいんです、ね。
[はいはい分かりましたと、わざとらしく言って。渡されたペンから書き出された文字は、彼の聖職者然とした身なりに似合わず随分と乱れていた]
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■名前:ライヒアルト=グラーツ(Reichard Glaz)
■年齢:24
■職業:(元)修道士
■経歴:今年の夏に村に流れ着いた修道服の男。あまり進んで語る事はないが、過去に問題を起こして修道院を追い出され、以来流浪の身。村では説教のまねごとをしたりなどしてどうにか居場所を作っている。
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