─ →イレーネの部屋 ─
[娘が頷く>>12が早いか、抱え上げた状態で部屋へと急ぎ、ベッドへとその身体を横たえる。
掛け布を掛けてやり、休めるようにはしたが、苦しげな様子は変わらなかった]
─── 良い、喜ばなくても、良い。
何人も、果てれば皆同じだ。
悲しいと思うなら、悲しんで良いんだ。
[娘の手を握り返しながら、少しでも苦しさが和らげば良いと言葉を重ねる。
イレーネが望む言葉が正しく汲み取れたかは定かでは無いため、どれほど効果があったか分からない。
下手をすれば悪化させ兼ねなかったが、何もしない選択は取りたくなかった]