[巡るばかりで結べない思考。
逃れられぬ最中、鉄紺の瞳は悪夢の向こうへ旅立った彼女を無機質に見下ろし続けていたけれど]
[自身を呼ぶ声>>18に、ひとつ、瞬き]
――…あ、 うん。
そ、だね。
[一度ライヒアルトへと向いた視線は、提案への同意に頷いたままに再び落ちる。
過るのは、たいせつに抱えられた、金色]
……カルメン、さ。
エーリッヒのトコじゃ、だめかな。
[願いは小さく控えめに。
それが聞き入れられてもそうでなくても。
運び込んだ部屋、寒くないように確りと纏わせて]
[無自覚に動かしていた左腕に気付いたのは、その最中]