飛河さんっ、……馬鹿か![思わず悪態をついて、相変わらず濃霧のひどい外、彼女がいるであろう空間に呼び掛ける。]おおーい!戻ってこーーーいっ!![ここで追い掛けられたら良いのだが、ミイラ取りがミイラになるわけにはいかない。せめて彼女が戻って来るための指針になるよう、声を張り続けるしかなかった。口に手を当てて囲い、戻ってこいと繰り返し続けた**]