―ゼルギウスの部屋―
[部屋にいた旅人は、こちらの問い掛けにも変わらず、幽鬼のような気配のままただ佇むだけだった。
その様子にイヴァンへと視線を向ければ、互いに訝しげな表情が浮かぶ。
旅人の思惑も何もつかめず、イヴァンが前に出て言葉を重ねる>>4のを見守り]
朱花が何であるか知っていたなら、不用意に口にする事が危険とも知っていたはず。
貴方は、こうなるとわかっていたんじゃないのか?
[その言葉に重ねるように問う。少しずつ苛立ちを募らせるイヴァンとは対照的な、冷静を装った口調で。
旅人の動きを注意深く伺って、イヴァンが一つの推測>>5を突きつけるのを聞く。
その途端、旅人の様子が一変する]
イヴァン、あまり追いつめたら……っ!?
[怯えた様子は一瞬、旅人が「違う」と声をあげイヴァンへと迫る>>6のに僅かに反応が遅れたのは、日ごろ身体を動かすのが苦手なせいで。
それでも、危険が迫るようであればと、上着の内側に潜ませたナイフを探ろうとして]