─ 広間→ ─[暖炉前の椅子で薪の爆ぜる音を聞いているうちに、うとうとと眠ってしまったようだ。気づけば、広間にエーファの姿はなく。オトフリートもイヴァンも戻っていない。胸騒ぎがする。やはりまだ終わっていなかったのか、と。敷物の上で丸くなっているビルケを起こさないように、ユリアンはそっと広間を出た。誰がどこにいるのか見当もつかず、2階へ、そして3階へ上がってそれぞれの部屋を見回る。] ……誰もいない?[屋敷の裏手の人影に気づいたのは、誰の部屋の窓からだったか。]