───……心臓飛び出るかと思った……
[無意識に止めていた息を緩やかに吐き出しながら、脱力するような声で呟いた。
このまま階下まで落ちて行ったりでもしたらユリアンも無事では済まない。
現状でもだいぶ危ない気もするが、最悪の事態は免れた、と思う]
しゃーねぇ、部屋に運ぶか。
[頭をぶつけたとなると揺さぶるのも拙い。
見たところ既に意識はないようだったため、ベッドに寝かせる方が良いと判断した。
流石に姫抱きするのは可哀想だったため俵担ぎにして階段を上り切り、ユリアンの部屋へと運び込む。
ベッドへ寝かせて上掛けをかけると、ユリアンの部屋を出た]
ビルケ連れてくるかー。
[こうなれば聞きたいことも次に目覚めた時にするしかない。
目覚めた時に愛犬が傍に居られるよう、厨房へとビルケを迎えに行くことに*]