[その途中だったか、廊下だったか、旅人は少女を見つけました。旅人は少し前に、その少女が宿から帰るところを見ていました。]どうかしたか。[少女は不思議な問いをしてきます。旅人はまず、お兄ちゃんがだれだか分からないと首をかしげて、]ホラント殿は、おとといの夜から見ていないな。[それが分かったあとも、本人ではなく『からだ』ということばに不思議そうにしながらも、やっぱり首を振るのでした。]