― 宿直室 ―
[血色を失い蒼褪めたように映る響の相貌。
目を閉じて横たわる姿は色を覗けば眠っているようにも見える。
肢体へと視線を移せば暗所では確認しきれなかった傷跡の
惨たらしさがありありと映し出された。
深く鋭いその傷が響を死に至らしめたのか。
異様にも思えるその傷に指先で触れる。
血は乾き始めて指先に移る色は少ない]
――…いっしょにいれば、
こんなことにはならなかったのかな。
[離れたことを後悔するかのようにぽつり呟き唇を噛む。
布団の傍に置かれていた白いシーツを広げ
響きの足先から肩まで掛けて傷跡を覆い隠した**]