― 学長室 ―
[諏訪しかいない。春の言葉>>88が鼓膜に響く]
じゃあ、もっと頼れ。
一人で悩んで溜め込むなよ。
[心への負担が身体への負担となる事を知っていた。
手の平に触れる頬のぬくもりにゆると目を細める]
春……、……。
[如何して彼は自分を其処まで信じてくれているのだろう。
友達だからだろうか。彼は、狼を見つけて、と言った。
人狼ゲームが始められたのだという空気がオフ会の参加者の間に
流れているのがわかっていた。
けれど佑一郎にとって、そういう意図を持つ者がいるという認識。
響と恐らく学長を殺害した人狼役の殺戮者が居る。
その殺戮者の像と今自分を見つめる春の姿は重ならない。
春の頬を親指の腹で そ、と撫でた]