[躓き気を失う春>>90を慌てて抱き起こす。血が移ることなど気にはとめなかった。白いシャツと制服のズボンに学長の流した血が染みた]――…春。[名を呼んでみるが直ぐに彼の意識が戻る事はないか。止め処なく零れ頬に伝う涙を優しく撫で拭う]キミには何が見えてる……?如何して其処まで信じられるンだ?[彼が自分に向ける信用。混乱を見せても尚、揺らがないのは如何してだろう。幾つかの可能性が浮かぶが其れを確かめる手段は無かった]