[その場を動こうとしなかった>>68ので、しびれを切らされたのだろうか、「あー、もー。 行くってばよ」>>68が号令だったかのように、イヴァンは腕をビルケの胴に回すと、抱えて持ち上げた。ビルケは中型犬にしてはやや大きいが、大型犬よりは一回り小さい。抵抗せずあっさり抱えられると、エーファにも「ユリさんの傍にいかなきゃだめ」>>72と言われた。ビルケは緩く尾を振る。齢のせいもあって、抱えられる機会が増えた。おとなしくしていれば、どこかへ運んでくれるのだろうとわかっていた。]*