ねぇ……何なんだよ、それ。
わけ、わかんないんだけど……って、わっ!
[重ねた問いに答えは返らず、代わりに、頭の上に手が乗せられた]
ちょっ、やめっ……!
ほんと、もう、何なんだよじっちゃん!
[そのまま頭を撫でられて、慌てて飛びのく。
薬師見習いとなってからはされなかったから、先ほどまでとは違う戸惑いがわき上がっていた]
あー、もう、こんな時にガキ扱いすんなよなっ!
[口をつくのは憎まれ口。それに、祖父は苦笑した後、こちらに背を向けて歩き出す]
…………何なんだよほんと……調子、狂うっ…………。
[ぽつり、零れた呟きに、腕の中の黒猫がにぃ、と鳴いた。*]