─ 厨房 ─
[名を呼んだ事で紡がれた言葉と、見えた笑み。>>122
それに、少年もごく自然な笑みを浮かべる。
祖父は名士と慕われていても、他所から来た旅人の子である自分はどうしても周囲との間に線を引いてしまっていて。
名前で呼べるようになるというのは、時間のかかるものだったから。
ごく自然にそれが出来たのが、それが齎した結果が、なんだか凄く嬉しかった]
あ、はい。
そっちは、お願いします。
[確認してくる、と外へ向かうライヒアルトを見送って。>>123
は、と零れたのは小さな息]
とりあえず、10個くらい。
余る事はないですから。
[幾つくらい、という問いにこう返し、自分は野菜籠から人参を取り出して]