― 広間 ―
[凍えた指先に暖炉のぬくもりがゆっくりと染む。
庭の方へと向けられていたエーファの眼差しが此方を向く>>110
呼び掛けに、ああ、と声を漏らすものの、
外で何を見たか口にするのは躊躇われたから
伝えたのは連絡じみたふたつのみ。
ユリアンの姿が見えて>>105会釈を返す。]
風邪なら無理はせず自愛を。
[謝罪の言葉にゆると首を横に振り、
いたわる言葉を彼へと向けた。
イヴァンからの感謝の言葉>>118も
躊躇いながらも淡い笑み浮かべ受け取り、
空いている席に腰を落ち着け話が始まるを待つ。]