[利き手で首に掛かる十字架をぎゅっと握る。袖口から微かに覗く手首の痣は色と形をさらに鮮明にさせていた。蒼き竜胆を認識すると同時に反対の手でそれを覆い隠すように握りしめた。気を落ち着けるため、一度深い呼吸をして] 「光の者」――…見出す者、だったか。[『幻燈歌』にある一節をなぞりオトフリートの言>>143に神妙な顔をする。]