ありがとう。そのうち、必ず埋め合わせをする。
[ラスの助けを借りて、広場に到着した。しばらくの間はここにいろとネロに言い聞かせ、頭をなでようとする。
広場の隅に離れて立つカルロスを見、ふと、思い出すことがあった。そばに歩み寄る。翼胞から、翼が現れた]
忘れるところだった。お礼だ。
[言うと、軽く翼を羽ばたかせ、少しだけ、飛び上がった。
ちょうど、大人の男性の顔の高さ。目の頬へ、掠めるように、唇を触れさせると、]
……これで、埋まるものが、あるのか?
[大真面目に聞いた。答えを聞いたかどうか、すぐに施療院の主である、祖母の呼ぶ声を聞いて*離れていく*]