はっ……随分と、器用な事で!
[土と風、相反するものを同時に操る様子に低い呟きを漏らし]
地の内に眠りし頑健なるもの、我が礎となりて地より来るものを阻め!
[素早く描いた地のルーンを足元にたたき付け、地面を隆起させる事で土の槍を阻む。
そちらへの対処の間に到達した風の刃は、ぎりぎりで直撃は免れるものの、右の脇腹を深く、裂いた]
……は、上等。
これで、写し易くなったな……。
[滴り落ちる真紅を気に止めた様子はなく。
それを白で受け止め、ルーンカードを写し取り]
玲瓏たる氷破の吐息、力の導き手に従いて舞え……氷嵐撃!
[投げるのは、氷のルーンと『歯車』のカード。
二つが生み出すのは、相対する二人双方を飲み込む氷の嵐]