[ただ、“そのままで可愛い”だなんて言われた事は無くて。不意打ちのようなそれに、正直ドキリとしてしまった。悔しい事に。でもそいつだって男だし、昔からの馴染みとはいえ、此処に来る時以外は何をしてるのかもあまり知らない。自分の知らないところでは、全然違う顔なのかも知れない。だから余計な感情なんて抱いてはいけない。また裏切られるだけだ。そう思ったから、今までも何度か芽生えかけていたそれに、今度も気づかない振りをして、押さえつけて、―― 殺しきれたと、そう思っていた**]