─ 雪原 ─
[虚空に堕ちまい、としても、力の抜けた身体はねむりへ逃げようとする。
それを繋ぎ止めようとする小鳥の声に、違う声がひとつ、重なった]
……ん……。
[終わった、と重ねて宣する声。>>463
死なないで、という訴えに、頷いた──つもりだったが、その仕種は伝わったか]
……だい、じょ……う、ぶ。
[傍らに膝を突いた姿>>477は、ぼんやりと霞んでいたけれど。
誰かはわかったから、掠れた声で、そう紡ぐ]
……しな、ない……から……。
[生を望んでくれるひとがいるなら、その想いを無碍にしては駄目、と。
優しい声で諭してくれたひとは、ここにはいないけれど。
今は遠いそのひとと、呼んでくれるものたちにむけて、そう、呟いた。*]