お? おお。おおおお?[全力後退をかます相手を、驚いたように僅か見ていたが]やだなぁ、スピードで私から逃げられるわけが……[と、コントローラを握ったところで一際鳴り響く警告音。そしてディスプレイに映るのは、【姐さん、もう無理ッス】と言う文字。]あぁ? 何甘えたこと言ってンよ。[そう言って暫しジトーっとディスプレイを睨んでいたが、ふうとひとつ息を吐くと、ぼすんとシートに背を預ける。]まあ、積年の憂さは晴れたからいいや。[そうして浮かべるのは、ニマニマした笑み。]