― 狭間にて ―[声が返って来て>>689、瞬いて。少しだけ口を尖らせた]……おしえてやんない。向こうできいてよ。[まるで意地悪のような言い方になったけれど。“こちら側”にいる理由を言わなかったのは、思い出したくないのが半分と、どうせ誰かが言うだろうからというのが半分で]……戻るついでにさ、いっといてよ。みんなに、長生きしなさいって。[そうして、少しだけ声の調子が柔らかくなる。これもきっと司書が聞くのは初めてだろう]