人狼物語 ─幻夢─

42 水面に映る月の翳


盲人 カルメン

─自分の家のある筏─

[筏の隅に座り込み、カルメンはオカリナを奏でる。
紡ぎだされるのは集会場でも奏でた鎮魂歌。
悼むのは、あの事件で犠牲になった全ての者達]

[死してしまえば皆同じ。
それがカルメンの考え方。
如何に力を備えて居ようが、陸の宗教を信仰していたわけでは無い。
そして今はその力も失ってしまっている。
故にそれに縛られることも無かった]

…みんな、かいほう、された、かな。

[集会場に居る間、皆の魂はずっと視えていた。
あの時はまだ場に囚われていたためだろう。
視えなくなった今、彼らはどうしているのだろうか。
オカリナを奏でる手を止め、見えぬ瞳を天に向けながらそんなことを思った]

(819) 2009/07/13(Mon) 19:21:26

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