ま、イロイロあった甲斐あって、っとこか?
[憮然とした言葉に返すのは、笑み。
刃となった糸は狙いを外すも、紅を散らした。左手に握った端を離し、は、と一つ息を吐く]
……さすがに、ちと、きついか。
[ちら、と肩口を一瞥して、もらすのはこんな呟き。
それから、蒼は距離を開けた黒妖犬へと向く]
消耗したくない、ってのは同意……だなっ!
[天へ向かい、そして、光をまとう手。
蒼を細め、一つ、息を吐き。
光が電撃となるのと同時に──駆け出す。
紅をまとった糸がふわりと舞い、そして]
Schneiden Sie es, und werden Sie die scharfe Klinge!