─ 第二階層・通路 ─
大きくなったって…。
俺、アンタのことは顔も知らないし。
[それが父親という存在であっても、顔を合わせたことすらない。
推測が確信に至ったのは、近寄ってくるのを窺い見た研究者>>817の呼びかけから。じゃあ、という言葉は声にならず]
暁博士。
……女の子みたいにも聞こえるから。
[この状況>>828の原因は自分にもあるから。俯いてしまう]
私には本名を教えてくれなかったのかしらね、って言っていた女性(ヒト)が居たよ。
わざわざ調べてあげたのに、間の悪い男性(ヒト)よねって。
[父の話を聞くと美化された思い出と惚気話が多くて。
その中に挟まれていた母の言葉を、俯いたままボソリと呟いた]