─ある日・ある場所─
[その少女は唐突に現れた]
貴女が、エリカ・ランディールね?
[依頼を終え戻って来たエリカに訊ぬ声。臙脂色が相手を確認するようにその姿を捉える。セミロングで少し癖のある紫黒色の髪に、軽装軍用ジャケットにホットパンツと言う出で立ちで少女は立っていた]
私は『Spinnenlinie』。
聞いたことくらいはあるかしら。
貴女に、取引を持ちかけたいのだけれど。
[名乗ったのは通り名。最近知られ始めた情報屋の名前である]
貴女が知りたい情報を与える代わり、私の知りたい情報を提供してくれないかしら。
私が知りたいのはただ一つ。