―墓標前―それに、ユエは強い子だからね。お前と違って。[揶揄うような言葉を付け加える程度には回復していた。口許が僅かに上がる。昔馴染に合わせるようにして、空の蒼を見上げた]…解放か。縛られるのは嫌だったが…こうなると何処に行けば良いのやら、なァ。[女の笑みは苦笑に変わった。もう痛みのない脇腹に右手を添える]