[ユエはこちらを見ている。一応とはいえ託されたんだろう。というように。それを忘れるなというようにこちらを見ている。医者に聞くところによるとどうも離れずにいたらしいが、それは気遣いというよりも、最後の主の声をしかりと届けさせるための監視なのだろう。なんて不思議と思えた。]
はっ…んじゃま、目も覚めたことだし、色々言うべきところには言わなきゃならんってことだなぁ。ところでお前はどこいくよぉ
[オトフリートの言葉もエルザの言葉もヘルミーネの言葉もエーリッヒの言葉も一字一句たがえぬように思い返しながら、ユエを片手で抱き上げ、なでながら、ぼんやりと*天井を眺めた*]